・セオブロキシドの構造活性相関 シクロヘキセン化合物であるセオブロキシドを出発物質としてメチル化、アセチル化、還元、エポキシ環開製などの反応を行い、各々の誘導体5種を得た。より活性の高い化合物の調製さらに構造活性相関研究のため、これらの化合物のバレイショマイクロチューバー形成、リポキシゲナーゼ活性、アサガオ花芽形成について現在試験中である。 ・セオブロキシド生産菌の探索 マンゴー炭そ病Lasiodiplodia theobromaeに罹病しているマンゴー枝を沖縄県で採集し、そこからL.theobromaeの35菌株を単離した。ジャガイモ煎汁培地で3週間培養し、培養液および菌体アセトン抽出物についてそのバレイショマイクロチューバー形成活性を調べた。その結果、標品として用いたジャスモン酸より活性が高いもの4菌株、ジャスモン酸と同等の活性を有するもの7菌株の結果が得られ、効率よくセオブロキシド生産株を単離することが出来た。 ・花芽形成の化学コントロール 葉面散布することにより非誘導条件下でアサガオ花芽形成を誘導するセオブロキシドの機能はリポキシゲナーゼ活性を促進することが明らかになっている。このことからリポキシゲナーゼ阻害剤による花芽形成遅延効果を調べた。セオブロキシドとリポキシゲナーゼ阻害剤を同時に葉に散布するとセオブロキシド単独散布よりアサガオ花芽形成が抑制された。このことから、花芽形成の遅延剤開発の手がかりをつかんだ。
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