研究課題/領域番号 |
13356005
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
守田 和夫 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70210169)
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研究分担者 |
三崎 岳郎 栗田工業(株), 開発本部, プロジェクトリーダー
宮本 真吾 日本大学, 生物資源学部, 助教授 (20174211)
御木 英昌 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (40041727)
藤田 晋輔 鹿児島大学, 農学部, 教授 (70032563)
田中 史彦 鹿児島大学, 農学部, 助手 (30284912)
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キーワード | 有機系廃棄物 / 乾式メタン発酵 / 湿式メタン発酵 / 電極電気分解 / 炭化処理 / COD分解速度 / メタン発酵シミュレーション / 炭化物ボード |
研究概要 |
本研究では、農水畜産廃棄物による環境汚染低減化のための技術開発を行うため、多方面からの総合的な廃棄物処理システムの開発を行うことを目的としている。とりわけ地域性の高く、急務の課題となっている畜産廃棄物および焼酎廃液に着目し、安価で効率の高い固液分離装置の開発、廃水系には高濃度有機物にも高速で処理可能な嫌気性発酵処理システムの開発および電極電解処理システムの開発、固形分には中温菌を使った乾式メタン発酵システムの開発、水分の低い固形分には簡易な炭化システムの開発を行う。環境的にはゼロエミッションを目指し、廃水系および固形分での効率良いバイオガスの生産、炭化による固形エネルギーの回収など、廃棄物を未利用資源としたトータル処理システムを構築するものである。 「乾式メタン発酵」は基礎実験のデータを基に、日量1kg処理、滞留日数60の基本設計での乾式メタン発酵装置KDT-1(栗田工業(株)製)を試作し、予備実験を行っている。原料は焼酎廃液に鶏糞を混合し、水分調整を行い、本実験に向けての機材整備を行っている。 「湿式メタン発酵」はバイオガスの効率的な捕集が行える酸発酵とメタン発酵相を分離した二相式で行っている。この二相式メタン発酵装置は1996年に文部省科学研究費基盤研究Aにより作成したものにスラリー系の高い粘性を持つ廃液にも対応できるように改良を加え、ビーカーレベルの基礎実験のデータを基に発酵条件を設定し、焼酎廃液および家畜糞尿処理を進めている。 「電極電気分解処理」はビーカーレベルでの基礎実験を繰り返し行い、焼酎廃液、かつおの煮汁、かつおの血水、かつおの解凍水、サトウキビの洗浄水、豚糞尿についてデータ収集を行った。これらの基礎データを基に40リットル処理が可能な装置(シンコー(株)製)を試作し、データ収集および解析を行い、最適電気分解処理条件についての検討を行っている。 「炭化処理」は木質系の廃棄物を中心に現在、炭化物の作成、得られた炭化物から炭化成形ボートの開発を行っている。この基礎実験をデータを基に有機系廃棄物の炭化処理実験を行う予定である。
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