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2003 年度 実績報告書

TTウイルスの遺伝子型分類法の開発と感染病態解明への応用

研究課題

研究課題/領域番号 13357003
研究機関自治医科大学

研究代表者

岡本 宏明  自治医科大学, 医学部, 教授 (30177092)

研究分担者 西澤 勉  自治医科大学, 医学部, 講師 (30306112)
キーワードTTウイルス(TTV) / 遺伝子型 / 分子系統樹 / PCR / selective PCR / 遺伝子グループ / Neighbor-joining法
研究概要

TTウイルスには少なくとも40種類の遺伝子型(genotype)が存在し、系統発生学的に大きく5種類のグループ(1-5:genetic groups 1-5)に分類できることが分かったが、TTVの多様性の全容解明には至っていない。そこで、前年度の成果を踏まえ、小児および成人のTTウイルス感染者を対象として、TTウイルスDNAクローンを分離し、それらの全核酸配列を決定した。Neighbor-joining (NJ)法によりTTウイルスの分子系統樹を作製し解析した結果、それぞれのグループに属する新たな遺伝子型のTTウイルスを分離できたことが分かった。次に、TTウイルスの各genetic groupsのDNA配列にそれぞれ特異的に結合しうるプライマーセットを作製し、selective PCR法によって5つのgenetic groupを簡便に判定しうる系を確立した。その検出系を用いて、年齢別にTTウイルスの各genetic group別の陽性頻度を調査した結果、系統発生学的に最も古いグループ4のTTウイルスが乳幼児の時期に感染し、成人でも高頻度に感染していることが分かった。グループ1のTTウイルスは生後6ヶ月以降に感染する例が少しずつ増え、成人でも10-15%の陽性率であった。グループ3には最も多くの遺伝子型のTTウイルスが属するが、グループ1やグループ4のTTウイルスと共感染している成人例が多いことが明らかになった。現在さらに各genetic groupごとにTTウイルスDNAをreal-time PCR法によって定量的に検出できる系を確立し、その臨床検体への応用を進めている。
(698字)

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kato S.: "Helicobacter pylori and TT virus prevalence in Japanese children"Journal of Gastroenterology. 38. 1126-1130 (2003)

  • [文献書誌] Okamoto H.: "TTV (TT virus or its official name, Torque Teno virus) : molecular virology and clinical implications"Perspectives in Medical Virology. 10. 241-254 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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