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2003 年度 実績報告書

ヒト抗体産生マウスを用いた特定染色体領域から発現する遺伝子産物に対する抗体の作製

研究課題

研究課題/領域番号 13357004
研究機関鳥取大学

研究代表者

押村 光雄  鳥取大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20111619)

研究分担者 富塚 一磨  (株)キリンビール, 医薬探索研究所, 部長補佐(研究職)
白吉 安昭  鳥取大学, 医学部, 助教授 (90249946)
林 眞一  鳥取大学, 医学部, 教授 (50208617)
加藤 基伸  鳥取大学, 大学院・医学系研究科, 寄附講座教員 (00273904)
キーワードヒト抗体産生マウス / B16-F10 / ヒトメラノーマ特異的抗体 / ヒト染色体 / 染色体導入 / ヒト細胞表面抗原 / ES細胞 / 細胞免疫染色
研究概要

(1)我々は,ヒト抗体産生マウスへヒト6番染色体を保持するマウスメラノーマ培養細胞株B16-F10細胞を免疫原として皮下投与し,ヒトメラノーマ細胞培養株に対して高い反応性(5/7)を示す抗ヒトメラノーマIgMモノクローナル抗体を獲得した。本年度においては,その特異性を確認するためメラノーマ以外の13種類20のがん細胞株および2種類5つの正常細胞について抗体の反応性を解析した。その結果、正常線維芽細胞には高い反応性を示した。一方,その他のがん細胞では,反応は認められなかった。さらに,細胞免疫染色解析よりこの抗体の認識する抗原は細胞膜上に存在していることが明らかとなった。
(2)(1)の手法と同様にヒト3番染色体を保持するマウスメラノーマ細胞株をマウスに免疫し,モノクローナル抗体を取得する実験を行った。免疫したマウスの抗血清は,マウスメラノーマには応答を示さず,ヒト染色体移入メラノーマ細胞株およびヒトメラノーマ細胞株に強い応答を示した。このようなマウスの脾細胞およびリンパ節細胞から1クローンのモノクローナルIgG抗体A1-0052R27(以下R27)を作製した。FACSによって,いくつかの細胞株に対する結合能を調べたところ,R27はヒト細胞株に特異性を示し,マウス細胞株には結合しなかった。質量解析およびウエスタンブロットによって、R27はヒト3番染色体3q26に位置するトランスフェリンレセプターを認識していることが分かった。この結果,ヒト染色体移入細胞免疫法によって移入染色体由来膜蛋白質に対するモノクローナルIgG抗体が作製可能であることが示された。
(3)さらに,ヒト特異的メラノーマ抗体を獲得した上記の方法を応用し,ヒト染色体を導入したマウスES細胞をin vitro分化誘導にかけ,免疫することにより,ヒトの発生初期など免疫原確保困難なヒト細胞をターゲットとした抗体作製が可能であることを示した。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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