研究課題/領域番号 |
13357009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
珠玖 洋 三重大学, 医学部, 教授 (80154194)
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研究分担者 |
秋吉 一成 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (90201285)
片山 直之 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20185812)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 癌遺伝子 / キラーT細胞 / ヘルパーT細胞 / 多価性がんワクチン / HER2 |
研究概要 |
癌免疫反応においてCD4^+T細胞によるCD8^+T細胞の活性化が重要と考えられる。CD4ヘルパーエピトープを含む多価性ワクチンとしてHER2短縮型蛋白(N末端より146個のアミノ酸よりなる)と疎水化多糖類との複合体(CHP-HER2)を作製し、BALB/cマウスモデルにおいてin vitro, in vivoでの免疫応答の解析を行った。その結果HER2特異的IgGの誘導が誘導されると同時にp63-71ペプチド特異的なCTLも誘導された。またそのペプチド特異的CD8^+T細胞の誘導はCHP-HER2免疫においてHER2p63ペプチド単独に比較して増強していた。さらにはHER2陽性腫瘍細胞肺転移モデルにおいてCHP-HER2処理樹状細胞で免疫したマウスではペプチドパルス樹状細胞免疫マウスにくらべてより著明な腫瘍拒絶が得られた。ヒトでのCHP-HER2癌ワクチン臨床試験である"HER2抗原発現腫瘍でHLA-A2402を有する患者に対するコレステリル疎水化多糖類・HER2蛋白複合体(CHP-HER2複合体)による免疫的治療-第I相試験-"を開始した。本試験はCHP-HER2の安全性と免疫反応能をエンドポイントとする試験で、HER2蛋白300μgに相当するCHP-HER2を2週間隔で3回皮下投与するものである。現在の1例の登録例では注射部位の発赤・腫脹を一過性に認めるがその他有害事象は観察されていない。登録症例9例の予定で試験を行っている。
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