研究課題/領域番号 |
13357011
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
杉町 圭蔵 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (00038762)
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研究分担者 |
末廣 剛敏 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (70335967)
田中 真二 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (30253420)
島田 光生 九州大学, 医学部・附属病院, 講師 (10216070)
副島 雄二 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (30325526)
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キーワード | 障害耐性肝移植グラフト / 遺伝子導入肝グラフト / TNFαアンチセンス遺伝子 / テノメラーゼ逆転写酵素遺伝子 / 虚血再灌流障害 |
研究概要 |
遺伝子導入による障害耐性肝移植グラフト作成に関する研究 1、遺伝子導入肝グラフト作成 本研究はTNFαアンチセンス遺伝子、テロメラーゼ逆転写酵素遺伝子をクッパー細胞や肝細胞に導入し、虚血再潅流障害耐性肝グラフトを作成することを目的とする。 1)どの細胞にTNFαアンチセンス遺伝子を導入すると効果的に障害耐性を得られるのか明らかにするため、以下の実験を行った。ヌードマウス、Balb/cマウス非治療群、タクロリムス治療群に70%肝部分温虚血を加え、8時間後の組織像、組織中TNFαの発現をRT-PCR法により比較した。また、T細胞、NKT細胞、NK細胞を採取し、FACSにより活性化マーカーの比較、TNFα産生細胞の同定を試みた。結果:T細胞が組織障害に関与し、またTNFαを産生していることが示唆された。現在TNFαノックアウトマウスを用いTNFα産生に関与するグラフト側の因子を検討中であり、また今後マイクロアレイ解析を行い、虚血再潅流障害時に発現する遺伝子を同定する予定である。 2)臨床応用を考えると、グラフトへの遺伝子導入はex vivoでウイルスベクターを用いずに行うことが望ましいと考えられる。我々は癌治療におけるエレクトロポレーションによる遺伝子導入の有効性を報告してきた。これを肝グラフトへの遺伝子導入に応用するため、現在ラクテック、UW保存液中での遺伝子導入条件について、浴槽型電極を用い検討中である。 2、障害肝グラフト肝移植モデル作成 過小グラフトモデルを用いて、上記遺伝子導入治療の有用生を検討することを目的とする。現在ラット50%部分肝移植モデルは手技的に確立したが、過小グラフトの目安である30%部分肝移植モデルは作成中である。また、マウス肝移植モデルについても他施設の協力を得て確立中である。
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