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2003 年度 実績報告書

酸化ストレス性疾患を対象とするESRI・MRI融合型画像解析装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13357019
研究機関九州大学

研究代表者

内海 英雄  九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20101694)

研究分担者 竹下 啓蔵  放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター・レドックス制御研究グループ, 主任研究員 (70175438)
安井 久喬  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20089923)
竹下 彰  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30038814)
山田 健一  九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (60346806)
輿石 一郎  九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (20170235)
キーワードESRI・MRI / フリーラジカル / スピンプローブ / 活性酸素 / 酸化ストレス / 病態解析
研究概要

フリーラジカルの生成と疾患の成因・増悪との関連性を検討する上で、その生成部位を特定の臓器・組織と対応付けることは不可欠であることから、フリーラジカル分布を視覚化するESRIと解剖学的情報を提供するMRIの融像システムを開発してきた。今年度は、融像精度改善の目的でシミュレーションによるESR画像作成行程の綿密な検討を行い、ESRI, MRI両方の画像で視覚化されるニトロキシルラジカルを位置補正マーカーとして用いることによりシステムを構築した。そこで、本システムを動物計測に応用し、ニトロキシルラジカルをスピンプローブ剤として動物に投与し、フリーラジカル動態を視覚化し、胃内での活性酸素生成を示す画像を取得した。
我々は、病態モデルにおける生体内フリーラジカル反応を無侵襲かつリアルタイムに解析する手法として生体計測ESR/スピンプローブ法を提唱しており、スピンプローブ剤のESRシグナル減衰速度を活性酸素生成の指標として活性酸素生成機序の解析を行っているが、その指標の定量性についての検討は非常に重要である。今回は、活性酸素の中で最も傷害性の高いヒドロキシルラジカルとスピンプローブ剤との反応における定量性について検討した。その結果、スピンプローブ剤のシグナル減衰速度とヒドロキシルラジカル生成量との間に非常に良い相関が認められた。
酸化ストレス性疾患として、今年度は消化管障害、脳や肝臓での虚血再灌流障害モデルにおいてフリーラジカルの生成部位および種類を、生体計測ESR/スピンプローブ法を用いて検討した。その結果、生体膜透過特性の異なる数種のスピンプローブ剤を用いることにより、非ステロイド性抗炎症薬誘発胃粘膜障害ではヒドロキシルラジカルが細胞内で生成し、脳虚血再灌流障害では脂質ラジカルが脳血管系細胞膜で生成することが示され、疾患モデルによる活性酸素生成機序の違いを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Utsumi H., Yamada K-I.: "In vivo electron spin resonance-computed tomography/nitroxyl probe technique for non-invasive analysis of oxidative injuries"Archives of Biochemistry and Biophysics. 416. 1-8 (2003)

  • [文献書誌] Yamato M., Egashira T., Utsumi H.: "Application of in vivo ESR spectroscopy to measurement of cerebrovascular ROS generation in stroke"Free Radical Biology & Medicine. 35. 1619-1631 (2003)

  • [文献書誌] Kasazaki K., Yasukawa K., Sano H., Utsumi H.: "Non-invasive analysis of reactive oxygen species generated in NH_4OH-induced gastric lesions of rats using a 300 MHz in vivo ESR technique"Free Radical Research. 37. 757-766 (2003)

  • [文献書誌] Yasukawa K., Kasazaki K., Hyodo F., Utsumi H.: "Non-invasive analysis of reactive oxygen species generated toxin rats with water immersion restrain-induced gastric lesions using in vivo electron spin resonance spectroscopy"Free Radical Research. 38. 147-155 (2004)

  • [文献書誌] Matsumoto S., Koshiishi I., Inoguchi T., Nawata H., Utsumi H.: "Confirmation of superoxide generation via xanthine oxidase in streptozotocin-induced diabetic mice"Free Radical Research. 37. 767-772 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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