| 研究分担者 |
北村 泰彦 関西学院大学, 理工学部, 教授 (00204917)
岩沼 宏治 山梨大学, 工学部, 教授 (30176557)
井上 克巳 国立情報学研究所, 情報学基礎研究系, 教授 (10252321)
鍋島 英知 山梨大学, 工学部, 助手 (10334848)
坂間 千秋 和歌山大学, 情報学センター, 教授 (20273873)
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| 研究概要 |
インターネットの普及にともない,ネットワークを用いた新規・既存ソフトウェアの統合や異種データベースの同時使用などによる新しい分散協調問題解決手法が多く研究されているが,そのような手法の研究において通信遅延や計算機故障などによる情報の不完全性に関する処理は,ほとんど考慮されていない.
本研究の目的は,上記問題点を解決する先行投機的処理を行うマルチエージェントシステムの構築およびプロトタイプシステムを使った有効性の検証である。今年度の成果は以下である。
1.エージェント間の従来のyes/no質問応答を拡張し、制約に関する追加制約という形で質問応答を行うようなマルチエージェントシステムでの先行投機的処理手法を提案した。
2.副作用を含む先行投機的処理においては、その投機的処理が失敗してほかの選択肢を実行する際には、副作用を考慮にいれながら選択肢を実効しなければならない。そのような選択肢にまたがった情報のやり取りを大域アブダクションとして定式化し、証明手法を開発し、3値論理プログラミングにおいて健全性を証明した。
3.不完全通信環境下において,複数のエージェントが互いの行動を推論し合うことによって,先行的かつ協調的に問題解決を行うマルチエージェントシステムを開発した。
4.マルチエージェントシステムで複数のエージェントによる異なる情報源が存在する場合に、個々のエージェントの持つ知識を比較・評価する枠組として、デフォルト理論で記述された知識ベースをその情報量によって順序化する方式を導入じた。
5.先行投機計算におけるリスク計算とその管理法を議論した。またリスク軽減の手段として,先行投機計算と通常計算を切り替える混合型手法,エージェント間での仮契約を行う段階型手法を提案し,その評価をおこなった。
6.不完全情報環境化における暫定解の時間変化の影響をSOL体系で高速計算するために、Upside-down Transformation技術を開発した。
7.結論発見システムSOLARに対し,健全かつ完全なILP手続きであるCF-inductionの基礎的な実装を行った.また,タブロー法に基づくSOL導出におけるSkip枝刈りの改良を行った。
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