研究課題/領域番号 |
13358006
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研究機関 | 文部科学省核融合科学研究所 |
研究代表者 |
山田 弘司 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (20200735)
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研究分担者 |
須藤 滋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50142302)
坂本 隆一 核融合科学研究所, 助手 (10290917)
三戸 利行 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (10166069)
小田 泰嗣 三菱重工業(株), 神戸造船所, 主任(研究職)
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キーワード | 固体水素ペレット / 射出成形 / GM冷凍機 / 連続運転 / 核融合 / 燃料供給 / 高耐久性 |
研究概要 |
核融合プラズマへの水素燃料供給を高効率で行うために、固体水素ペレツト入射の定常運転に向けた高耐久性をキーワードとした技術開発を進めている。平成14年度までに製作したテストスタンドを用いて高純度水素ガスの連続固化と直径2.5mmの棒状への射出成形を行い、1分あたり10ccの棒状固体水素を1時間にわたり生成することに成功した。この棒状固体水素を2.5mmの長さで切り出しペレットに成形し、ガスで射出を行う動作を最大11Hzまで行うことができている。平成15年度はこれらの実験で問題となった点の解決を図り、性能と信頼性の向上を目指した。ペレット成形中での固体水素の昇華によって真空度が悪化し、温度の制御性が劣化することが一つの問題となっていたので、テストスタンドの真空排気能力の向上と熱侵入の抑制を図った。また、ペレットの射出に関してはこれまで射出弁が加速ガスの圧力によって開度が制限を受けていたが、射出弁を駆動するソレノイド部を強化し、弁の開度と加速ガスの独立制御性を改善させた結果、500m/s以上での速度での健全性が大きく向上した。ペレット生成射出装置を実機応用テストするため、大型ヘリカル装置の高温プラズマへの入射を試みた。これらの実験を通じて20万発以上の射出を実施したが、今のところ不具合は生じておらず、このプロトタイプ機の耐久性が高いことを示した。また、新たな機能として射出成形速度とペレット成形の制御によるペレットサイズの実時間制御法を確立するとともに、射出成形口を制御によって短時間で可変とすることによるペレットサイズの実時間制御の設計を進めた。この機能を加えることにより、運転の柔軟性が大きく拡張できるとともに、ペレット成形の際の余剰水素を減らすことが可能となると期待される。これについては最終年度となる平成16年度に確認する予定である。
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