研究概要 |
1.き裂進展速度測定用過酸化水素濃度制御型高温高圧水ループの設計・製作 1)引張試験冶具を装着したPTFE内張りの高温高圧水ループを設計・製作した。 2)同上ループの連続無人での運転性を確認し、長期連続運転性能を把握した。装置パラメータの制御、運転監視、データ取得評価をPCで無人化できることを確認 3)ルミノール反応法を用いた過酸化水素濃度測定法の検出加減を把握した((8183)161ppb)腐食電位、き裂進展など基本的な計測についても準備完了 4)CT試験片部を含む隙間部での腐食電位測定、き裂進展速度センサの基本レスポンスなどループでの測定系の基礎特性を把握して、実験の基礎を固めた。 5)本実験法による高温高圧過酸化水素水ループによるき裂進展速度に関する基礎技術の成果で、平成13年度日本原子力学会論文賞^<*1>の受賞が決定した。 *1 和田陽一,内田俊介,石榑顕吉,第34回(平成13年度)日本原子力学会論文賞3402 Effets of Hydrogen Peroxide on Intergranular Stress Corrosion Cracking of Stainless Steel in High Temperature Water,(III)・Crack Growth Rates in Corrosive Environment Determined by Hydogen Peroxide, J. Nucl. Sci. Technol., 37(10), 901(2000) 2.机上実験による実験パラメータの評価 1)照射下におけるき裂部での放射線分解生成種の湧き出し効果を加味したラジオリシスモデルを作成した。[その成果を論文1-3として公開した] 2)上記ラジオリシスモデルを用いて、ループ内での過酸化水素濃度分布、腐食電位分布などを予測計算した。 3)上記計算結果に基づき、過酸化水素濃度とき裂進展速度の相関を予測した。 4)実験主要パラメータ、過酸化水素濃度、き裂進展速度測定時間などを決定した。
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