研究課題/領域番号 |
13371002
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
肥田 路美 早稲田大学, 文学部, 助教授 (00318718)
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研究分担者 |
山田 磯夫 トキワ松学園横浜美術短期大学, 助教授 (20310443)
大橋 一章 早稲田大学, 文学部, 教授 (80120905)
河合 隆史 早稲田大学, 国際情報通信研究科, 助教授 (90308221)
金子 典正 早稲田大学, 文学部, 助手 (50339644)
高橋 宗一 東京音楽大学, 音楽部, 専任講師 (60338837)
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キーワード | 国際共同調査 / 四川省 / 仏教美術 / デジタルアーカイヴ / 飛仙閣石窟 / 三次元画像 / 石窟考古 |
研究概要 |
第2年次にあたる平成14年度の主な研究実績は以下の通りである。 昨年2月の中国側3機関(四川大学・成都市文物考古研究所・北京大学)との合同協議書作成と中国国家文物局への日中共同調査許可申請の結果、今年度5月に正式認可がおり、本調査を開始した。6月・7月に中国側のみで蒲江県諸石窟での調査をおこない、日本側は9月1日から9月11日、10月14日から10月28日の二回にわたり現地に入って現地調査を行った。両度とも日中双方で現場を分担し、日本側は主に飛仙閣石窟・仏児湾石窟を担当して考古測量・撮影・調書作成・法量計測・実測図作成・3Dデジタルスキャンを実施。碑文・造像銘の手拓は中国側の分担とした。これらの結果、蒲江県内全18箇所の摩崖窟龕の調査を完了することができた。これを通じて、調書作成における用語・フォーマットの問題、従来の人手による実測図作成の問題点の検証、レーザーを用いたデジタルスキャナーの有効性と課題など、記録手法に関する種々の課題について研究を行った。 11月以降は取得データの整理を行い、飛仙閣石窟については写真資料を中心に全130余龕の全容をまとめる作業をおこなった。成果の公表については、平成15年3月8日に『四川省蒲江県石窟摩崖造像の調査研究と3Dデジタル画像の利用』と題する研究報告会を早稲田大学文学部36号館において開催。「石窟調査の経緯」(肥田)、「四川地区石窟摩崖造像の概況と意義」(金子)、「飛仙閣石窟における調査内容」(濱田)、「石窟摩崖像を対象とした3Dデジタルスキャン」(河合)の各口頭発表と、そのデータの美術史学研究への利用を具体的に示すべく、シンポジウム『中国の菩提瑞像をめぐって』を併せて開催。 この研究報告会の内容については、来年度7月に刊行の予定である。
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