研究課題/領域番号 |
13371010
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
山本 紀夫 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (90111088)
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研究分担者 |
川本 芳 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (00177750)
稲村 哲也 愛知県立大学, 文学部, 教授 (00203208)
本江 昭夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (30091549)
岩田 修二 東京都立大学, 理学部, 教授 (60117695)
苅谷 愛彦 千葉大学, 理学部, 助手 (70323433)
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キーワード | ペルー・アンデス / 牧畜文化 / 文化人類学的研究 / アカザ科雑穀 / キヌア / ラクダ科動物 / 遺伝学的な分析 / 家畜化の起源 |
研究概要 |
今年度は以下の二回の調査をアンデスで実施した(平成15年2月末現在)。 (1)ペルー・アンデスにおける牧畜文化の文化人類学的研究 (2)アンデス高地原産のアカザ科雑穀のキヌアに関する農学的、文化人類学的調査 (1)の調査では、野生のラクダ科動物であるビクーニャの捕獲、利用に関する貴重な資料を得た。さらに、多数の野生のラクダ科動物(ビクーニャおよびグァナコ)および家畜化されたリャマやアルパカの唾液を採取して遺伝学的な分析も行い、アンデスにおける家畜化の起源に関する新たな知見も得た。 (2)の調査はペルーのプーノ大学と共同で進めているものであり、年度をこえて五月末まで継続する予定である。この調査によって、キヌアの作物学的特性はもちろんのこと、その利用に関する人類学的知見も得られるとの見直しを得ている。 なお、今年度末に予定し、未実施の調査計画もある。これは、人類学者と自然地理学者が共同して行うものであり、対象地域はペルー南部高地である。自然地理学的な調査は昨年もペルー北部高地で実施したので、今回の調査とあわせてペルー・アンデスにおける自然環境の正確な把握が可能になる。さらに、年度末から来年度の四月末までにわたる調査計画もある。この調査では、本計画で初めて中米のメキシコおよびグァテマラに一名の人類学者を派遣し、中央アンデスとの比較資料を得て、この結果を来年度以降の計画に反映させる予定である。
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