研究課題/領域番号 |
13372001
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
宮坂 靖子 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (30252828)
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研究分担者 |
藤田 道代 大手前大学, 社会文化学部, 教授 (00219023)
落合 恵美子 京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90194571)
山根 真理 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (20242894)
橋本 泰子 四国学院大学, 社会学部, 助教授 (80236075)
上野 加代子 武庫川女子大学, 人間科学科, 助教授 (50213377)
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キーワード | ジェンダー / 家族 / 育児 / 高齢者介護 / 女性労働 / ネットワーク / アジア / 国際研究者交流 |
研究概要 |
本年度行った事は、大別すると、研究会・調査・学会発表および国内セミナーの開催であった。 まず、研究会は、平成15年5月24日、7月19日、11月29日の3回行い、主な議題は研究計画、調査報告、研究成果の公表等であった。次に、本年調査を行ったのは、韓国とタイの2国のみであった。中国と台湾はSARS問題のため調査を中止し、シンガポールとともに、入手データ等の整理、分析に専念した。韓国調査はテグ市と釜山市において、8月15日〜26日に4名が参加して行われた。タイ調査はバンコク都グリンビルを中心に、8月26日〜9月11日に3名が参加して行われた。調査内容は、昨年同様、育児と高齢者介護、および女性労働の実態を、家族関係、親族関係、近隣関係、社会政策・制度等から把握することであった。 研究の公表の機会は3回に分けて行った。まず、5月24日に開催された第54回関西社会学会大会(於追手門大学)で4名が研究発表を行った。また、10月には、中国、タイから1名ずつ、韓国から2名のカウンターパートを招聘し、まず、10月12,13日の第76回日本社会学会大会(於中央大学)において、日本側メンバ6名とカウンターパートの3名が研究発表を行った他、10月16日にはキャンパスプラザ京都において、国際セミナー「アジアにおける家族とジェンダー」を開催した。育児や高齢者介護のケア労働に関しては、親族ネットワーク中心かつジェンダーの流動化しているの中国・台湾と、親族ネットワークを維持しつつもメイドなど資本主義サービスを活用するシンガポールで対比が見られた。また、女性労働、性別役割に関しては、タイや中国の一部階層において異なった形態であるが、ジェンダー化や専業主婦化が始動していることなどが明らかになるなど、アジアにおける共通点と相違点が見いだされた。
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