研究分担者 |
日野 正輝 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30156608)
友澤 和夫 広島大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (40227640)
由井 義通 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (80243525)
澤 宗則 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (40235453)
荒木 一視 山口大学, 教育学部, 助教授 (80254663)
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研究概要 |
本研究は、1991年以降の経済自由化政策により,急速な経済成長をとげてきたインドを対象として、都市開発および産業開発の動向を把握し、さらに土地、農産物、水、労働力を通じた地域的波及構造の検討により、現代インドの国土構造の特徴を明らかにすることをねらいとする。研究の結果,インドの大都市における郊外空間の急速な発展と,それと産業開発が連動している実態が判明した。主な成果は以下の通りである, 1)経済自由化後の全国的な都市・産業開発の動向 経済自由化後の外国直接投資はデリー,バンガロールなど一部の大都市に偏っている。また大都市圏の郊外で急速な発展がみられる。産業開発では,IT産業と自動車産業が重要で,それらの発展が大都市郊外の発展と結びついている。 2)バンガロール大都市圏における都市・産業開発と地域的波及構造 近年のバンガロールの産業開発は,自動車産業とソフトウェア産業に牽引されている。それらの発展には,これまでの産業集積や人的資源開発が重要な意味をもっている。急速なバンガロールの成長は多くの都市問題をもたらしており,水,住宅,交通をめぐる問題が深刻化している。 3)デリー大都市圏における都市・産業開発と地域的波及構造 主に,デリー大都市圏の郊外であるグルガオンを対象とした。近年のグルガオンの産業開発は自動車産業とコールセンターによっており,労働力の需要は増大している。しかし,自動車産業では労働力の非正規化の動きがみられる。グルガオンでは,住宅開発,商業開発が急速に進展しており,デリー郊外の発展の核となっている。
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