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2001 年度 実績報告書

北アナトリア断層帯西部域における地震発生ポテンシャル評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13373002
研究機関東京工業大学

研究代表者

本蔵 義守  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00114637)

研究分担者 伊東 明彦  宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (70134252)
大志万 直人  京都大学, 防災研究所, 教授 (70185255)
小川 康雄  東京工業大学, 火山流体研究センター, 教授 (10334525)
松島 政貴  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20242266)
キーワード北アナトリア断層 / イズミット地震 / 地震観測 / 震源域 / 電磁気観測 / 比抵抗 / アスペリティー / 地震ダイナモ効果
研究概要

地震観測については、IZINETと呼んでいる観測網の拡充強化を図り、イズミット地震の震源域西方における地震活動のモニターを行っている。その結果、イズミット地震によって誘発された地震活動の存在を明らかにした。この情報に基づき、次の大地震の震源域はイズミット地震の震源域の西方で、とくに西北西方向に向かう断層である可能性が高いことを指摘した。さらに、中小地震の震源メカニズムを決め、応力分布に関する情報を得た。この研究のさらなる進展のために中帯域地震計を1台追加し、観測を開始した。しかし、今年度の研究観測により、次の大地震の想定震源域での地震活動は必ずしも高くはないことが判明し、さらに高密度、高感度の地震観測が必要であることがわかった。このため、次年度以降の研究に向け、予備的観測調査を行った。また、地震データの即時伝送、即時解析を目指した研究も始めた。
電磁気観測については、イズミット地震の震源域西方においてMT観測を行った。そのうちの一つの測線は、イズミット地震の余震域を横切っており、地震断層の深部比抵抗構造が明らかになった。これまでの研究により、イズミット地震の破壊開始点(本震の震源)近傍では比抵抗が高く、アスペリティーと解釈されることが分かっていたが、今回の研究により、西部では逆に比抵抗が低いことがわかった。ここでは余震は線状に延び、また、余震活動にギャップが見られるという特徴がみられる。このことと、比抵抗が低いということから、この領域は断層の結合が弱く、非地震性断層すべり領域ではないかと予想している。さらに、これまでに得られているイズミット地震時の電場、磁場データの解析により、地震ダイナモ効果の存在を提唱した。しかし、イズミット地震直前の異常電磁場変化は検出されていない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Pinar, Y.Honkura, K.Kuge: "Seismic activity triggered by the 1999 Izmit earthquake and its implications for the assessment of future seismic risk"Geophysical Journal International. 146. F1-F7 (2001)

  • [文献書誌] M.Matsushima, Y.Honkura, N.Oshiman, S.Baris, M.K.Tuncer, S.B.Tank, C.Cerik, F.Takahashi, M.Nakanishi, R.Yoshimura, R.Pektas, T.Komut, E.Tolak, A.Ito, Y.Iio, A.M.Isikara: "Seimo-elecromagnetic effect associated with the Izmit earthquake and its aftershock"Bulletin Seismological Society of America. (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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