2001 年度実績報告書

カムチャッカ半島地域新生代の古環境変遷

研究課題

研究課題/領域番号	13375001
研究機関	筑波大学
研究代表者	小笠原憲四郎筑波大学, 地球科学系, 教授 (20110653)
研究分担者	鈴木徳行北海道大学, 大学院・地球惑星物質科学研究科, 教授 (00144692) 本山功筑波大学, 地球科学系, 講師 (80295295) 久田健一郎筑波大学, 地球科学系, 助教授 (50156585) 長谷川四郎熊本大学, 理学部, 教授 (90142918)
キーワード	新生代 / 太平洋 / 寒冷化 / 古環境変遷 / 生物群集 / 中新統 / 海況変化 / ロシア:コルフ:カムチャッカ
研究概要	最近の成果から、新生代の太平洋と他海洋の開閉史の基本的枠組みが判明し、太平洋新生代における7段階の海況変化過程が判明した。これに基づき、本研究で北太平洋高緯度地域における新生代古環境の変遷過程を多角的に検討し、その寒冷化の進行過程とそれに対応した生物群集の変化過程を国際的年代精度で再編するのが最大の課題である。平成13年度は、ロシア・モスクワの海外協力者の努力もあったが準備不足で、急遽、ウラジオストックの研究者の協力で、小笠原・長谷川・本山の3名がウラジオストック経由でカムチャッカの現地調査を行った。ウラジオストックではロシア科学アカデミー海洋生物学研究所や極東総合大学などで関連標本や文献等の調査をするとともに、カムチャッカ現地調査の事前認可等の手続きを行った。カムチャッカ半島では半島基部東岸のコルフの、コリャック地質研究所においてイルピンスキー地域などの岩石や化石標本の検討と文献調査を行った。またペテロパブロフスキーカムチャッカでは、火山研究所の協力で市内地域の中新統・第四系について野外調査し、資料を採集した。さらに現地で3日間ヘリコプターをチャーターし、半島南部のスダチ火山やゴレリィー火山の地質調査と岩石の採集を行った。これらの採集試料は現在分析検討中である。また今後の研究を効果的に進めるためにロシア側から要求されている研究の日本での現状把握と、関連する日本資料の検討のため、ロシア研究者3名(モスクワから1名:ウラジオストックから2名)を日本に招聘した。その1組は本山らが同行し北九州の地質野外調査と資料採集・現地討論会を行った。さらに別の1組は、日本で記載された重要標本の日露相互検討が主目的で、研究代表者が同行し、仙台、つくば、東京、瑞浪、京都などの研究機関で所蔵登録の新生代化石標本類について相互検討を実施し将来に向けた相互理解を深めることができた。

研究成果
(6件)

すべてその他

すべて文献書誌 (6件)

[文献書誌] Kafanov, A.: "Checklist and bibliography of the Cenozoic marine Bivalvia (Mollusca) of Northeastern Asia (Russian Far East), 1968-1999."Bulletin of the Mizunami Fossil Museum. no.28. 1-127 (2001)
[文献書誌] 小笠原憲四郎: "本邦新生代貝類群集変遷の古海洋環境的背景"生物科学. v.53・no.3. 185-191 (2001)
[文献書誌] Ogasawara, K.: "Cenozoic Bivalvia. In The database of Japanese fossil type specimens described during the 20^<th> Centrury."Palaeont. Soc. Japan, Spec. Paper. no.39. 223-373 (2001)
[文献書誌] Hisada, K.: "Detrital chromian spinel in Devonian-Carboniferous sandstones of Hikoroichi area, NE Japan:Their provenance and tectonic relationship."Sci. Rep., Inst. Geosci., Univ. Tsukuba, Ser. B. v.23. 39-52 (2002)
[文献書誌] Hisada, K.: "Confirmation of Dropstones in the Dingjiazhai Formation of the Gondwana-Derived Baoshan Block,West Yunnan."Gondwana Research. v.4. 630-631 (2001)
[文献書誌] 本山功: "北海道稚内市宇流谷川における中新統増幌層と稚内層の放散虫化石層序と不整合境界の再認定"地質学雑誌. v.108,no.4(印刷中). (2002)

2001 年度 実績報告書

カムチャッカ半島地域新生代の古環境変遷

研究代表者

小笠原 憲四郎 筑波大学, 地球科学系, 教授 (20110653)

研究成果

[文献書誌] Kafanov, A.: "Checklist and bibliography of the Cenozoic marine Bivalvia (Mollusca) of Northeastern Asia (Russian Far East), 1968-1999."Bulletin of the Mizunami Fossil Museum. no.28. 1-127 (2001)

[文献書誌] 小笠原憲四郎: "本邦新生代貝類群集変遷の古海洋環境的背景"生物科学. v.53・no.3. 185-191 (2001)

[文献書誌] Ogasawara, K.: "Cenozoic Bivalvia. In The database of Japanese fossil type specimens described during the 20^<th> Centrury."Palaeont. Soc. Japan, Spec. Paper. no.39. 223-373 (2001)

[文献書誌] Hisada, K.: "Detrital chromian spinel in Devonian-Carboniferous sandstones of Hikoroichi area, NE Japan:Their provenance and tectonic relationship."Sci. Rep., Inst. Geosci., Univ. Tsukuba, Ser. B. v.23. 39-52 (2002)

[文献書誌] Hisada, K.: "Confirmation of Dropstones in the Dingjiazhai Formation of the Gondwana-Derived Baoshan Block,West Yunnan."Gondwana Research. v.4. 630-631 (2001)

[文献書誌] 本山 功: "北海道稚内市宇流谷川における中新統増幌層と稚内層の放散虫化石層序と不整合境界の再認定"地質学雑誌. v.108,no.4(印刷中). (2002)

2001 年度実績報告書

小笠原憲四郎筑波大学, 地球科学系, 教授 (20110653)

[文献書誌] 本山功: "北海道稚内市宇流谷川における中新統増幌層と稚内層の放散虫化石層序と不整合境界の再認定"地質学雑誌. v.108,no.4(印刷中). (2002)