研究課題/領域番号 |
13375003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
邑田 仁 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90134452)
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研究分担者 |
菅原 敬 東京都立大学, 大学院・理学研究所, 助教授 (10226425)
永益 英敏 京都大学, 総合博物館, 助教授 (90218024)
秋山 弘之 姫路工業大学, 自然環境科学研究所, 助教授 (70211696)
立石 庸一 琉球大学, 教育学部, 教授 (80114544)
東馬 哲雄 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10376527)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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キーワード | ヒマラヤ / 植物相 / ミャンマー / 分子系統 / 日華植物区系 |
研究概要 |
研究は従来植物標本資料が希薄であったミャンマーとその周辺地域(南ヒマラヤ地域)の植物多様性を集中的に調査し、資料を収集して植物相を明らかにするとともに、バイオシステマティクス的研究手法を用いて日華植物区系と比較しつつ南ヒマラヤ地域植物の特徴を明らかにすることを目的として行った。研究期間中にミャンマー国内の国立公園3地域を主な対象として計10回の現地調査を行い、6,000点を超える標本資料を収集することができた。標本資料はミャンマー政府林務省に1セットを残し、高知県牧野植物園と東京大学植物標本室に各1セットを収納した。この資料に基づき分類学的な再検討を行い、「ナマタン国立公園のコケ植物マニュアル」(英文)を完成した。また、「ポパ山国立公園の植物」や「ナマタン国立公園のラン科植物」などのリストも完成間近である。ナマタン国立公園全体の植物リストも進めているが、今後まだ補足調査が必要である。マメ科植物はもっとも分類学的検討が進んだグループであり、いくつかの論文発表を行った。現地調査を通じて、染色体観察や分子系統解析用の資料も収集した。これに基づき、ウマノスズクサ属、Dixonia属などについて論文発表を行った。テンナンショウ属、サワギキョウ属、コショウ属などの分系統解析も進めており、論文を準備中である。以上の検討により、ミャンマーには新種や未報告の種が数多く残されていること、その植物相は中国に分布する日華植物区の固有種や準固有種およびそれらの近縁種を多く含んでおり、日華植物区の西端として位置づけられる可能性があることが明らかとなった。
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