研究分担者 |
竹原 明秀 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (40216932)
酒井 英男 富山大学, 理学部, 教授 (30134993)
内山 隆 千葉経済大学, 短期大学部, 教授 (00269367)
池田 重人 森林総合研究所東北支所, 温暖化影響チーム, チーム長(研究職)
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研究概要 |
平成14年度は,西シベリアと極東のアムール川流域で調査を行った。 1.西シベリア 平成14年9月10日から9月29日にシベリアのIrkutsukからNobosivirskの地域において,堆積物の採取,植生調査,土壌調査等を行った。 (1)植生 今回,調査を行った地域は,ステップから北方針葉樹林であった。 (2)堆積物採取は,下記の4地点で行った。 Small Bazyr Lake : Nobosiviruskの東方 採取した堆積物 100-400cm Beloe Lake : Nobosiviruskの北30km 採取した堆積物 110-500cm Ryamu : Nobosiviruskの西北西300km 採取した堆積物 0-300cm Chany Lake : Nobosiviruskの西方360km 採取した堆積物 0-291cm (3)堆積物の放射性炭素年代 採取した堆積物の放射性炭素年代を測定した。その結果は以下のとおりであった。 Small Bazyr Lake 深度 279cm 泥炭質粘土 6290±60BP Beloe Lake 深度 245cm 泥炭質粘土 5120±50BP Ryam 深度 267cm 泥炭質粘土 7800±40BP 以上のように,Small Bazyr Lake, Beloe Lake, Ryamにおいて採取した堆積物は完新世の堆積物であることが明らかになった。 2.アムール川流域 平成14年8月20日から9月3日にKhabarovskの北方に位置するアムール川河口域において,堆積物の採取,植生調査,土壌調査等を行った。 (1)植生 今回,調査を行った地域は,常緑針葉樹林帯から落葉針葉樹林帯への境界域であった。 (2)堆積物採取は,下記の4地点で行った。 Tyapka:アムール河口域 採取した堆積物 0-470cm Chlya:アムール河口域 採取した堆積物 0-305cm (3)採取した堆積物の放射性炭素年代を測定した。其の結果は以下化のとおりであった。 Tyapka 深度279cm 植物遺体(葉,種子) 9670±40BP Chlya 深度245cm 炭化片 10820±110BP 以上のように,Tyapka, Chlyaにおいて採取した堆積物は完新世初期以降の堆積物であることが明らかになった。 以上の西シベリア及びアムール川河口域で採取した堆積物の各種分析は順次進めているところである。
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