研究課題/領域番号 |
13375008
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
荒井 修亮 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20252497)
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研究分担者 |
光永 靖 近畿大学, 農学部, 助手 (90319658)
坂本 亘 京都大学, 農学研究科, 教授 (50013587)
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キーワード | ウミガメ類 / 混獲 / アルゴス発信機 / DNA分析 |
研究概要 |
世界に生息するウミガメ類は亜熱帯壱岐から熱帯域を中心に、摂餌・産卵回遊を行っている。現在、ウミガメ類の全種において、その生息頭数が減少しており、特に、東南アジアにおけるアオウミガメ、タイマイ、オサガメ、ヒメウミガメについては絶滅の危機に瀕しているといわれている。ウミガメ類の生息頭数の減少原因の一つが漁業による混獲であるとされている。東南アジアの重要な漁業種類であるエビトロールによって多くのウミガメ類が混獲されているとして、輸入国である米国は混獲防止装置(Turtle Excluder Device : TED)を装着していない漁業からのエビ類の輸入を禁じる措置をとろうとした。これに対して、アセアン諸国関係国は、東南アジア漁業開発センター(SEAFDEC)を中心として、混獲防止装置の取り付け等の対策措置を行うに至ったが、ウミガメ類の回遊生態については全く知見がないのが現状であった。 このため本研究において、まず、アオウミガメの回遊経路を人工衛星送信機(アルゴス発信機)を装着することで解明することを行った。本年度においては、12台の発信機をタイ国、マレーシアで装着し、追跡を行った。また、ウミガメ類の系群関係を明らかにするため、ウミガメ類のDNA解析を行った。さらに、関係諸国の研究者および行政担当者によるワークショップを2002年12月にバンコクで開催し、活発な意見交換を行った。
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