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2003 年度 実績報告書

アセアン諸国海域におけるアオウミガメの大回遊機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 13375008
研究機関京都大学

研究代表者

荒井 修亮  京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20252497)

研究分担者 光永 靖  近畿大学, 農学部, 助手 (90319658)
キーワードウミガメ類 / アルゴス送信機 / アセアン諸国
研究概要

世界に生息するウミガメ類は亜熱帯域から熱帯域を中心に、摂餌・産卵回遊を行っている。現在、ウミガメ類の全種において、その生息頭数が減少していると言われている。特に東南アジアにおけるアオウミガメ、タイマイ、オサガメ、ヒメウミガメについては絶滅の危機に瀕しているとされているが、その生態については全く未解明であった。
このため本研究において、これらのウミガメ類の内、特にアオウミガメについてその回遊経路を解明すべく研究を開始した。具体的にはアオウミガメの回遊経路を人工衛星送信機(アルゴス送信機)を甲羅に装着することによって追跡を行った。
本研究期間中に24台のアルゴス送信機をタイ国のタイ湾側とアンダマン海側、並びにマレーシアのタイ湾側で産卵のために上陸したアオウミガメの雌成体に装着して追跡した。その結果、タイ湾側においては湾奥に位置する産卵場から放流したアオウミガメは大きく次の回遊経路を辿った。
1.タイ湾を東へ海岸沿いに回遊し、カンボジアないしはベトナム沿岸へ行く経路。2.タイ湾を東へ沖合を横切り、南シナ海へと辿る経路。3.沿岸を回遊する個体。アンダマン海においては、産卵場であるシミラン諸島フーヨン島からの放流個体の殆どがアンダマン海を横切り、インド領であるアンダマン諸島沿岸へと回遊した。
このようにタイ湾およびアンダマン海ではそれぞれ摂餌を行う海域が異なっていることが明らかとなった。これらの海域の個体が遺伝的に隔離されているか、あるいは交流があるのかについて、DNAによる解析を行った。この結果、両者には殆ど差違がないことが分かった。
本研究期間中、タイ国を中心にアセアン諸国のウミガメ研究者をタイ国(プーケットおよびバンコク)に招き、SEASTAR2000ワークショップを3回開催し、プロシーディングスを出版した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Arai, N., et al.: "Development of new devices for marine biotelmetry : preliminary results from visual data storage rags and magnetic field sensor accelerometers attached to adult sea turtle"J.Adv.Mar.Sci.Tech.Soci. 8(1). 15-23 (2003)

  • [文献書誌] 荒井修亮: "ウミガメを追いかける"科学(岩波). 73(1). 48-52 (2003)

  • [文献書誌] Kittiwattanawong, K., et al.: "Tracking of green turtles Chelonia mydas in the Andaman Sea using platform transmitter terminals"Phuket Mar.Biol.Cent.res.Bull.. 64. 81-87 (2002)

  • [文献書誌] Kiyota, M. et al.: "Proceedings of the 3^<rd> Workshop on SEASTAR2000"Arai, N.eds.. 134 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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