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2002 年度 実績報告書

音楽演奏のデジタル保存と定量行為解析に基づく情報コンテンツシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 13410014
研究機関東京大学

研究代表者

伊東 乾  東京大学, 大学院・情報学環, 助教授 (20323488)

研究分担者 六角 鬼丈  東京芸術大学, 美術学部, 教授 (30240435)
野村 四郎  東京芸術大学, 音楽学部, 教授 (00313320)
有賀 誠門  東京芸術大学, 音楽学部, 教授 (90107334)
七丈 直弘  東京大学, 大学院・情報学環, 助手 (30323489)
佐々木 正人  東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (10134248)
キーワード演奏行為 / 非筆記的定量 / マルチ画角CCD / 音声画像アーカイヴ / 生態認知科学 / 知識構造化 / データコーパス / ヴィデオ オン デマンド
研究概要

平成14年度の研究の第一の焦点として、非筆記的な記録の記録媒体とそのサーブシステムの再検討を挙げる必要がある。すなわち、ビデオオンデマンドなどの情報公開システムの運用には、我が国の情報インフラストラクチャの全体水準が大きく影響するが、本研究において要求されるブロードバンドの水準にはいまだインフラストラクチャが追い付いておらず、コンテンツベースで進展した研究結果の公開にあたってより幅広い可能性を平行して模索することとなった。すでに前年度報告したように平成13年度の研究内容で行った、読売日本交響楽団との演奏、およびシシポジウム「アート テクノロジブレイン」の非筆記的、音声画像、コンテンツは、同年度のうちにインターネットヴィデオオンデマンドシステム「ヨミ ウリ オンライン」でストリーミング配信されたが、音声は滑らかに伝送されるものの、画像については、東京大学学内など、充分なbit ratioが確保される環境以外ではフリーズやスキップが著しく、当初目的の情報をインターネットを通じて配信することは難しいと判断された。平行して行われた、同一プログラムのCSジャパン読売G+を通じての配信ではそのような問題はなく、さらに、平成13年から可能になったケーブルネットの広域連携のため、G+から二次配信されたケーブルテレビジョンネットワークを通じての配信が繰り返し可能となり、CSおよび系列のケーブルネットなどを通じての情報発信を検討した。8月より文部科学省はCSネットワーク「NHKワールド」と同一の一波を賃借し、世界195ヵ国を対象とする高度学術専門の国際CSネットワークチャネル「NlMEワールド」を開始した。この立ち上げから東京大学以東研は一定の関係を持ったので、同CSネットワークを通じての国際教育情報発信を立ち上げることとし、非筆記的記録コンテンツをその方向でサーブする体制を調えた。報告書を記している現時点においては上記ヨミウリ オンラインと同一のコンテンツは英語ベースの国際コンテンツに作り替え、世界発信する段階にあり、引続き作業を進めている。これら、サーブシステムの立ち上げと平行しての、個別内容の研究の焦点として、打楽器および能楽の練習段階からの演奏収録、および計測設定、カリキュラム化を進展させた。打楽器、および能楽おのおの、100時間以上におよぶリハーサルの収録を行い、習熟の過程全体を非筆記的デジタル保存、コンテンツ化した。これら練習、習熟の過程を経て、「東京芸術大学奏楽堂 楽器シリーズ<打楽器>」「東京芸術大学大学院能楽専攻博士課程演能「巻絹」(シテ 青木涼子)「天鼓」(シテ 野村四郎)」などの演奏本番を執り行った。これらの解析、および結果のカリキュラム化とサーブシステム構築を引続き進めている。行為の生態認知分析およびモデリング研究として、あらゆる奏楽に共通する基礎としての「ソルフェージュ」およびビアノ演奏の生理と共通する「速読技術」との比較対照を、有限会社SRS研究所からの教材提供を得て行った。手指の運動巧緻性と視野拡大、視認の反射能力向上などが明確に確認され、その脳認知科学的な裏付けをもったカリキュラム化も引続き進めている。上記のような感覚測定に基づく空間デザインの基礎モデルとして東京大学伊東研究室としてSIDM super Imposed Dymamic Modurorを構築、東京芸大六角研出身で現東大伊東研所属の村松一による修士論文「生命、身体情報の統合による建築空間造形モデルとその実装」は最優秀の成績で学位取得、同学生は引続き博士課程での研究継続が決定し、本研究の成果を大々的に取り入れ、演奏の測定なども行うことが可能な「身体運動科学ジムナジウム計画」(東京大学駒場キャンパス)の基本設計を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ito, K, et al.: "Establishiment of Knowledge Dynamics Engine with Corpus Linguistics"Proceedings of PICMET 2001. 112 (2001)

  • [文献書誌] 伊東乾, 跡見順子, 藤田康範, 福田貴成, 寿崎和臣, 小野木雄三, 玄場公規: "A New Principle of Super-Hyper e-Learning based on Natural Linguistic Processing and Neuro-Informatics"The 1st AEARU Network Education Workshop Proceeding pp.-. 92-104 (2002)

  • [文献書誌] 伊藤 乾: "第六章「教育改革への挑戦」"「動け!日本」イノベーションの可能性(小宮山宏、松島克守編). 295 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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