研究課題/領域番号 |
13410022
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
佐藤 達哉 立命館大学, 文学部, 助教授 (90215806)
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研究分担者 |
佐藤 隆夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60272449)
西川 泰夫 放送大学, 教養学部, 教授 (70053642)
藤 健一 立命館大学, 文学部, 教授 (20097885)
溝口 元 立正大学, 社会福祉学部, 教授 (80174051)
高砂 美樹 東京国際大学, 社会学部, 教授 (40261763)
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キーワード | 心理学史 / 大学心理学研究室 / 心理学史資料館 / 大学心理学研究室 / 学範形成 |
研究概要 |
今年度も前年度と同様、以下の4点について班組織を作って相互の協力のもとに検討や調査を行った。戦前心理学史の検討、戦後心理学史の検討、資料保存の方法論の検討と実行、比較学問史的視点からの心理学史の検討、である。 最終年度である2004年の特記事項は、東大実験室開設100周年を記念して日本心理学会第67回大会(準備委員長=佐藤隆夫)において、佐藤達哉・佐藤隆夫の両名が企画を行い、「日本における心理学の学範形成:東大・心理学実験室設立100年」と題するシンポジウムを西川泰夫司会のもとに行った点にある。高砂美樹が「西洋における実験心理学の成立とヴントの実験室」について、佐藤達哉が「日本における心理学の学範形成とその意味」についてそれぞれ発表を行い、辻敬一郎が指定討論を行うなど、登壇者の過半数を本研究のメンバーによって担った。 このような企画を行うこと自体が、日本の心理学において歴史的研究の意義を訴えることにつながり、資料保存などを促進する具体的方法論の体現である。 日本の心理学の発展過程を捉えるために西洋心理学史を新たな資料をもちいて再構成し、その上で日本心理学の制度的・学説的発展について検討したところ、2003年の東京帝大・心理学実験室開設だけではなく、翌年の心理学専修成立が大きなターニングポイントであることが示唆された・学問の開始時期を2003年のように点で捉えるのではなくある程度幅広く捉える見方は世界心理学史にとっても重要な視点であろう。 なお、英文誌「ジャパニーズ・サイコロジカル・リサーチ」「日本における心理学実験室開設100年」に関する特集号を編集中であり、2004年度中に刊行予定であることを付記する。(710字)。
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