研究課題/領域番号 |
13410028
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
津田 彰 久留米大学, 文学部・心理学研究科, 教授 (40150817)
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研究分担者 |
山田 茂人 佐賀医科大学, 医学部・精神医学部講座, 教授 (20158190)
福山 裕夫 久留米大学, 文学部・社会福祉学科, 講師 (30281538)
津田 茂子 久留米大学, 医学部・看護学科, 講師 (20197700)
矢島 潤平 別府大学, 短期大学部・初等教育科, 講師 (30342421)
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キーワード | 教師ストレス / スクールカウンセリング / 緊急支援 / GHQ-28 / PTSD / トラウマティック・ストレス / 危機的な出来事 / 急性ストレス反応 |
研究概要 |
児童・生徒を巻き込む突発的な事件・事故といった、学校の教師にとって危機的な出来事に対処するために、福岡県臨床心理士会と連携して、緊急支援プログラムを小学校2校、中学校1校、高等学校2校において実施するとともに、General Health Questionnaire-28を用いて、学校の教師のストレス反応の実態を明らかにし、その介入効果を客観的かつ実証的にアセスメントした。その結果、緊急支援活動において、教師は、児童・生徒の支援者であると同時に、出来事の当事者であり、強いストレスに曝されているが、適切な時期に介入を行えば、危機的な出来事による急性ストレス反応は速やかに収束することが分かった。また、統制群として測定した、危機的な出来事が生じていない3つの小学校の教師のストレス反応と比較した時、緊急支援を実施した学校の教師のストレス反応は、1校を除く4校において、非常に高いストレス反応が示された。出来事の7カ月後までの追跡調査を行ったところ、3カ月後からストレス反応が収束し、衝撃的な出来事を体験しなかった統制群の反応と同程度までに減少した。うつ傾向の高い教師は、少数であることも明かとなった。以上のことより、緊急支援の対象となった学校の教師は、出来事の直後は非常に強いストレス反応を示すが、出来事の3カ月後を目途に、平常時の水準までGHQ-28によって測定されたストレス反応が収束することが示唆された。
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