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2002 年度 実績報告書

航空機事故遺族の死別後の心理的反応と回復過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13410041
研究機関東洋大学

研究代表者

安藤 清志  東洋大学, 社会学部, 教授 (50125978)

研究分担者 福岡 欣治  静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 講師 (80310556)
松井 豊  筑波大学, 心理学系, 助教授 (60173788)
キーワード悲嘆 / 航空機事故 / 死別 / PTSD
研究概要

今年度は、前年度の準備的研究を基礎にして、(1)航空機遺族に対するアンケート調査と(2)面接調査、(3)死別に関する無作為抽出調査を実施した。(1)に関しては、中華航空機事故遺族約300名に調査用紙を郵送、78名から回答を得た。現在、入力が終了し、分析中である。(2)に関して、アンケート調査の回答者のうち10名が面接調査に同意、そのうち、辞退した2名を除いた8名に、それぞれの居住地近くで面接調査を実施した。これによって死別後9年間の遺族の状況に関して有用な情報を得た。(3)に関しては、首都圏30km内在住の男女2,000人(20〜69才)を2段無作為抽出し郵送法による調査を実施した。まず事前依頼状(葉書)を送付し、その1週間後に調査票を発送(2002年9月初旬)、未回答者には締切後に督促状を2度送付し(うち1回は調査票を同封)協力を求めた。その結果、最終的に856名から回答が得られた(回収率42.8%)。このうち、年齢未記入者18名と自らの年齢を19歳以下あるいは70歳以上と回答した3名を除く835名(男性341名、女性494名)を分析対象とした。全体的にみると、男性より女性のほうが回答者が多く(男性40.8%、女性59.2%)、年齢的には男女いずれも20歳代・30歳代で回答者数がやや少なかった。死別経験者の割合は、死別からの経過期間を11年未満(131ヶ月以内)とした場合、男性77%、女性78%であった。また、これらの中で3年未満(35ヶ月)での死別経験者は43.4%(回答者全体の30.7%)であり、死別という事象がかなり「一般的」であることを示していた。現在、その他のデータに関して、基礎的な統計分析を行っている。来年度にかけて、さらに詳細な分析を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 安藤清志: "航空機事故の遺族が直面する喪失"PSIKO. 21. 30-35 (2002)

  • [文献書誌] 松井豊, 安藤清志, 福岡欣治: "近親者との死別による心理的反応(1)-死別状況と直後の悲嘆との関係"日本社会心理学会第43回大会発表論文集. 554-555 (2002)

  • [文献書誌] 安藤清志, 福岡欣治, 松井豊: "近親者との死別による心理的反応(2)-死別によって得るもの、失うもの"日本社会心理学会第43回大会発表論文集. 556-557 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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