研究課題/領域番号 |
13410044
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
内藤 辰美 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (00064098)
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研究分担者 |
小浜 ふみ子 愛知大学, 経営学部, 助教授 (20288426)
佐藤 直由 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (00125569)
葛西 大和 山形大学, 農学部, 教授 (20033178)
黒岩 亮子 日本女子大学, 人間社会学部, 助手 (60350188)
西浦 功 日本女子大学, 人間社会学部, 助手 (10318579)
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キーワード | 小樽新聞 / 生活構造 / 地域構造 / 地域文化 / 越後踊り / 担い手層 |
研究概要 |
平成14年度に引き続き小樽市の都市構造と小樽市民の生活構造を解明するために複数の調査を計画・実施し、以下の成果を得た。 (1)小樽新聞(明治26年以降)、北海道新聞(昭和17年以降)のマイクロフィルムを通読し必要箇所の複写を行った。小樽新聞は戦前の小樽市と北海道を理解する上で欠くことのできない資料であり小樽の都市構造と市民生活に関する情報の宝庫である。これを通読し得たことでわれわれは小樽の都市形成・発展期の研究を深めることができた。特に統計資料では解明に限界があった複数の点を解明することができた。一例を挙げれば、新聞には名望家層が創出される契機や過程が生き生きと記述されている。そうした記述を含む新聞記事の獲得は小樽市(戦前期)における名望家層の社会的位置と役割をできるだけリアルにとらえることを課題とするわれわれにとって貴重な成果であった。 (2)小樽市民及び地域リーダーを対象に、生活構造と小樽市の政策課題にかかわる聞き取り調査を実施した。あわせて小樽市内高島地区の地域構造と地域の文化的特質を解明する目的から「越後踊り」を中心に、地域文化の担い手層に対する聞き取り調査を実施した。そして以上の調査から現在小樽市の直面する政策課題が歴史的・構造的なものであること、地域文化は小樽市の再生にとって戦略的位置を占めるとの確信を得た。 (3)3年間の集大成として『資料集』を作成した。この『資料集』はわれわれが研究を体系的な形に仕上げる上で必要・不可欠であるだけでなく、今後、小樽市(小樽市民と行政)が都市政策を展開する上で基礎となる貴重な成果である。
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