研究課題
今年度は研究の最終年度にあたるため、これまでに沖縄・奄美の離島において実施してきた高齢者生活調査のデータ、高齢者や関係者への聴取り記録をもとに、最終報告書をまとめる作業を行った。詳しくは報告書を見てほしいが、分析の中心はわれわれが「長寿村」というキーワードで想定した高齢者が形成する典型的な地域小社会と考えた、沖縄県八重山郡竹富町の離島のひとつ、波照間島に置かれている。戦争、米国統治、そして日本復帰後の沖縄の歴史の中で、長い時間をこの島で生き抜いて高齢者となっている島民のほぼすべてに対して行なった面接調査によって、都市的・近代的な生活形態とは異なる地域生活構造が明らかになると同時に、現在の福祉や介護、医療制度などが、どのように機能するのか、また経済的基盤と文化風土との関わりなどを各研究分担者の視点から多角的に分析することができた。
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