研究課題
本研究は、各国において主要な研究教育拠点とされている大学について、その組織、物的施設、管理運営形態、教育研究のありかたなどの点において詳細な比較を試みようとするものである。第三年度の今年は、以下のことを中心に研究をおこなった。1)前年度に実施した英国における大学調査(オックスフォード大学、シェフィールド大学、イングランド高等教育財政審議会)をもとに、日英大学の置かれた制度的・財政的環境の相違と、東京大学と英国二大学との相違をとくにガバナンス、財政の側面に重点をおいて分析し、それを報告書(『日英大学のベンチマーキング』)にまとめた。2)アメリカのいわゆる拠点大学(Center of Excellence)と呼ばれる大学から、2校(ミシガン大学、カリフォルニア大学バークレー校)について訪問調査を行った。この調査においいては、(1)日本の大学と米国の大学の両方を知る教員を対象に、両大学の研究研究・教育環境の特徴と日本の大学との相違点について聞き取りをおこない、(2)それを支える、組織、管理、ガバナンスと財政システムを調査するとともに、(3)とくにカリフォルニア大学バークレー校の高等教育専門家と、日米大学の相違について討論をおこなった。3)以上の分析をつうじて、日米欧の主要大学の研究教育水準と、それを支える組織、管理運営、財政、エトス、等の基盤について総合的な分析をおこない、またそれをふまえて法人化後の日本の大学の課題について分析をおこなった。日米大学との比較とともに報告書を作成する予定である。
すべて その他
すべて 文献書誌 (6件)