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2002 年度 実績報告書

官民連携による教育行財政改革の新展開に関する国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 13410081
研究機関京都大学

研究代表者

高見 茂  京都大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60206878)

研究分担者 上田 学  京都女子大学, 文学部, 教授 (60103834)
小松 郁夫  国立教育政策研究所, 高等教育研究所, 部長 (10130296)
杉本 均  京都大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50211983)
キーワードPFI / 特別目的会社(SPC) / 複合施設 / バンドリング / BOT / BTO / プロジェクトファイナンス / PPP(パブリック・ブライベイト・パートナーシップ)
研究概要

本年度は、昨年度に実施したアンケート調査の結果を分析し、わが国のPFI導入のレディネスがどの程度できているか、を検討した。建物建設、維持管理については、PFI導入の意義を認める傾向にあったが、運営部分、すなわち教育の中身、ソフトに就いては導入は難しいとの意見が強く出ていた。今後は、民間PFI事業者が運営部分にどのようなコンテンツを提供できるか、ということがPFIの教育分野への導入が拡大するかどうかの鍵を握っているのではないか、という知見が得られた。また教育委員会と首長部局との間の意識の差が明確に出ており、研究会等では.究極的な財政責任の有無がその大きな規定要因ではないか、との見解が出された。国内のフィールド調査としては、昨年訪問できなかった滋賀県野洲町、三重県四日市市、同桑名市へヒアリングに出向いた。野洲町では、PFIと補助金の問題、PFIに対する地方自治体の見解等貴重な情報が得られた。また四日市では、1校ではなく複数校をグループとしてPFIを導入するスキームが検討されていた。桑名市では、図書館をPFIで設置するスキームが検討されており、建物を民間の所有とし、選書以外ほとんど民間事業者に委ねるBOT方式が採用される予定であった。
外国調査としては、イギリスのスコットランドにおける教育分野では最大のPFI事業の現地調査を行った。市内39の中等学校を29校に統廃合する際に、校舎の改築、改装、教育用コンビュータネットワークの整備等にPFIを導入し、様々な関連事業も含めて、同時にPFIを推進する手法を採用していた。これは、「バンドリング」という手法で、規模の経済性を獲得するとともに事業者の参入機会を拡大するものである。さらにリバープールでは、学校教育、保育施設、図書館、行政機関等からなる複合施設がPFIで事業推進されているケースの訪問調査を実施した。補助金獲得が容易になるため、こうしたスキームは拡大するものと思われる。日本の桑名市、市川市のケースなどもこれに近いものといえよう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高見茂: "官民連携による教育行財政改革の新展開に関する国際比較研究-教育PFIの展開可能性:日英比較(その1)-"158 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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