研究概要 |
本年度は、研究計画の最初の年度に当たり、日本青年館に所蔵される約13、000冊の地方青年団報を敦賀短期大学に数次に分けて搬送した。搬送された資料は、撮影マニュアルを作成して、撮影準備の為に「解体」し、解体の済んだ府県からデジタル撮影に取り掛かった。しかし、この段階で予想を超えた紙質の劣化が起こっていて、PH測定したところPH4という数字を示した新聞資料があり、解体作業に事の外慎重さを必要とすることが確認された。また、解体に伴って小片に破損してしまう資料については、その接合技術を開発しながらの難作業となった。蒟蒻糊やメチールセルロースなどを用いた技術開発によって、接合が可能になり、11月ごろからはデジタル撮影が軌道に乗った。撮影は、300万画素のカメラを常時2台運用して行われ、今年度については、4,591冊、32,944コマのTIFF画像(9.8MB)を作成、その内の27,471コマをJPEG(約800から1,000KB)に圧縮した。TIFFおよびJPEG画像についてはすべてCR-Rに保存した。 また、滋賀県下の青年団報を調査し、特に守山市の青年団の歴史と現状を共同調査した。守山市の調査については、歴代青年団長などからの面接調査や玉津小学校・守山市青年団事務所・守山市矢島会議所・自治会館、および滋賀県立図書館資料を調査した。また、関連調査および14年度調査の準備として、京都府立図書館および外務省外交史料館の資料を調査し採録した。
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