研究課題/領域番号 |
13410106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | (社)部落問題研究所 |
研究代表者 |
鈴木 良 社団法人部落問題研究所, 研究員 (70179274)
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研究分担者 |
尾川 昌法 社団法人部落問題研究所, 研究員 (20072704)
高木 博志 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (30202146)
竹永 三男 島根大学, 法文学部, 教授 (90144683)
塚田 孝 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60126125)
藤本 清二郎 和歌山大学, 教育学部, 教授 (40127428)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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キーワード | 部落問題 / 水平運動 / 融和運動 / 三好文庫 / 水平文庫 / 部落改善運動 / 融和政策 / 地域支配 |
研究概要 |
黙軒三好伊平次(一八七三-一九六九)は、融和運動に挺身する一方、部落問題の歴史的研究に従事し、膨大な史料を記録・収集した。本研究は社団法人部落問題研究所が継承・保存しているこの「三好文庫」史料と同じく収蔵している「水平文庫」史料(水平運動従事者の個人史料等)に属する主要史料に厳密な史料学的検討を加えることを基礎とした共同研究を通して、部落問題の歴史的研究の新たな展開を展望したものである。 本研究では第一に、両文庫所収の史料群の中の主要なものについて、本研究組織の前近代史・近現代史研究者が個々に点検・校合・分析し、その史料的性格・内容を解明した。 この作業を基礎として、三好伊平次による史料群採訪跡の一端を、岡山県・三重県・愛媛県の現地共同調査によってたどるとともに、三好の主著『同和問題の歴史的研究』などの検討を行った。以上の研究を通して、第二に、戦前期の部落問題の歴史的研究の到達点を精確に確定するとともに、各地域における史料調査・部落問題の現状調査を踏まえて、部落問題の地域史的研究の今日的課題を摘出した。また、三好伊平次が席を置いた内務省を中心とする政府の部落政策の諸段階を解明した。 以上を踏まえて第三に、部落問題の歴史的研究と現状分析を二つながら推進したという三好伊平次の研究姿勢を先例として、本研究では、歴史研究と現状分析の結合、部落問題の現状分析とその解決の展望に立った歴史研究の方法を提示した。 この研究を通して「三好文庫」「水平文庫」所収史料の大部分についてデジタル撮影を完了し、これを部落問題研究所において公開可能とするとともに、本編に加えて地域別(都道府県別)に編集した目録を作成して、一般利用に便宜を図った。
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