研究課題/領域番号 |
13410111
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深沢 克己 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60199156)
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研究分担者 |
高山 博 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90226936)
羽田 正 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (40183090)
樺山 紘一 国立西洋美術館, 館長(研究職) (30027544)
勝田 俊輔 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (00313180)
松嶌 明男 清泉女子大学, 文学部, 講師 (20306210)
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キーワード | ヨーロッパ / 宗教 / 民俗問題 / 近代 / 中世 / イスラーム / 寛容 |
研究概要 |
本計画の目的は、中世〜近代ヨーロッパ諸国における宗教的寛容と不寛容の生成・展開の歴史的過程を比較研究することによって、寛容と不寛容の相互移行、交替、同時存在のありかたを、国家統合・社会編成といったヨーロッパ文明の原理的構造に関連させながら、解明することにある。 この共同研究を構想した平成12年の秋の段階にあっても、宗教問題が、しばしば民族問題と結びつきながら、現代世界における国際対立と地域紛争の主要な原因のひとつをなすことは自明であった。タイム・スパンを限定して、その後の1年あまりの期間を見ても、このことはいっそう顕著である。この共同研究の今日的意義はますます大きくなっていると考えられるが、問題解決のための短期的な「処方箋」を考案することに、この共同研究の意義があるのではない。学術的な歴史研究の一環として、長期的な問題認識の枠組みを提示することが、現代の苦難を真に克服する道につながるのであり、それこそがこの共同研究の第一の課題である。 平成13年度は、プロジェクトの初年度のため、比較研究のための広範囲な文献の収集=購入を中心に研究の環境整備を行った。また、研究分担者のうちの1名が長期の在外研究に従事し、この他に研究代表者と分担者の計3名が1ヶ月ほどの海外出張により史料と文献の収集を行った。 平成14年度は、13年度の成果を踏まえつつ、研究会の組織化をすすめ、研究分担者の間の討論を通じて、比較史の視座の構築につとめる。2名の研究分担者が在外研究を行う予定である。
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