研究課題/領域番号 |
13410111
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深沢 克己 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60199156)
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研究分担者 |
松嶌 明男 清泉女子大学, 文学部, 講師 (20306210)
宮崎 和夫 筑波大学, 現代語現代文化学系, 講師 (40251318)
高山 博 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90226936)
千葉 敏之 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (20345242)
勝田 俊輔 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (00313180)
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キーワード | ヨーロッパ / 宗教 / 民族問題 / 近代 / 中世 / イスラーム / 寛容 |
研究概要 |
本研究計画の二年目にあたる平成14年度は、13年度に収集された文献および史料の分析を進め、7月と12月に研究会を開催し、各研究分担者が、海外での調査を踏まえておこなった研究テーマに関する考察の中間報告をおこない、全体での討議をおこなった。第1回研究会では、深沢が「ナント王令400周年」をひとつの契機として近年高まりつつあるフランスでの宗教的寛容をめぐる議論を整理し、松島は近代フランスにおける宗教的寛容がフランス革命期からナポレオン体制にいたるまでどのように変化してきたかを,辿った。また高山は、アラブ・イスラム文化圏、ビザンツ・ギリシア文化圏、ラテン・キリスト教文化圏が交錯する12世紀のシチリアにおいて、ノルマン人支配下に置かれたムスリムがどのような役割を果たしていたかを明らかにした。千葉は、近年のドイツにおける宗教的寛容論の高まりが、どのようにして中世史へと広まり、現在までにいかなる論点を提示しているかについての学説史的整理をおこなった。第2回研究会では、勝田がアイルランドの宗派主義に関する研究動向を、18世紀の刑罰法体制を中心に整理した。また宮崎は、スペイン王権支配下のグラナダ王国における宗教的寛容を扱い、キリスト教に改宗したイスラム教徒=モリスコをはじめとするムスリム・マイノリティーについて、その歩みを中世から近世にいたるまで経年的に追跡した。また特別に報告を依頼した和田光司氏は、ナント王令400周年にまつわる現代フランスの集合的記憶について、王令が現在のフランスにおいていかなる意味を持ちうるかについて分析をおこなった。本研究計画と連動しておこなわれた深沢主催の「国際商業史研究会」についても、6月と11月に研究会を行い、第1回目には野村啓介氏による19世紀ボルドー商業会議所についての報告、澤井一彰氏による16・17世紀オスマン朝における穀物流通政策に関する報告、第2回目には、玉木俊明氏による大西洋貿易の拡大とヨーロッパ北部の商業に関する報告、また太田啓子氏によるアミール・マッカの経済的基盤に関する報告をえた。最終年度となる15年度には、これらの研究成果を踏まえ、さらなる研究をおこない、最終的な報告にまとめあげていく予定である。
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