• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

西洋近代における移民/ユダヤ/ディアスポラ

研究課題

研究課題/領域番号 13410112
研究機関東京外国語大学

研究代表者

増谷 英樹  東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (50083225)

研究分担者 佐藤 弘幸  東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60017548)
小原 雅俊  東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70161966)
金七 紀男  東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00107830)
工藤 光一  東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80255950)
相馬 保夫  東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90206673)
キーワード西洋近代 / 移民 / ユダヤ / ディアスポラ / グローバル化 / 難民
研究概要

(1)本年度は,全体アーマ「西洋近代における移民/ユダヤ/ディアスポラ」のもとに,研究代表者・研究分担者の計11名を3班にグループ化し,購入したディアスポラ関係の基礎的な文献・資料をもとに研究会を積み重ねるとともに,研究のための海外出張・国内出張によって基礎的な調査を行い,内外の専門研究者との交流を深めた。これによって,ディアスポラ概念が近年の移民/移動研究においてキー概念となっている一方で,きわめて多様な領域にディアスポラ概念が当てはめられ,いわば意味の拡散現象が生じていること,その中で,本研究がグローバル化時代に西洋近代の歴史を再/脱構築する上できわめて有意義であることを改めて確認できた。
(2)本年度の重点領域であるグループ・テーマ「近代ヨーロッパにおけるユダヤ/ディアスポラ問題」では,西洋近代におけるユダヤ社会の「ディアスポラ」概念の内容とあり方を歴史的に検討し,20世紀における大量移民・離散と大量虐殺(ホロコースト)の時代の「ディアスポラ」概念の変化の実相とユダヤ系の人々の移動によるネットワークの形成のありようを探ることを課題として,集中的な勉強会を行い,1月に東京外国語大学で外国人研究者を招いてワークショップ「ユダヤ難民とディアスポラの記憶」を開催した。ベルリン工科大学反セム主義研究所のヴォルフガング・ベンツ教授が全般的な報告「現代ディアスポラとしてのナチ時代におけるユダヤ難民」を行い,地域に焦点をあてた各論として東京外国語大学・増谷英樹教授が「アイヒマンの『ウィーン・モデル』」を,日本女子大学・金子マーテ4ィン教授が「『大日本帝国』下のユダヤ人難民-神戸を中心に-」を報告し,討論した。そこから,ナチ時代のユダヤ難民にディアスポラ概念を用いる意味や,20世紀の歴史を画するこの問題がその後の移民/移動に及ぼした影響など広範囲に及ぶ問題のありかが浮き彫りになった。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 相馬保夫: "ドイツ労働史・労働史研究"大原社会問題研究所雑誌. 512. 1-12 (2001)

  • [文献書誌] 永原陽子: "21世紀をアフリカから展望する"房総史学. 41号. (2001)

  • [文献書誌] 永原陽子: "南アフリカのアフリカーナー(ブール人)"史学雑誌. 110-8. (2001)

  • [文献書誌] 佐藤弘幸: "史実を無視した一方的な記憶"Quadrante. 3. 18-25 (2001)

  • [文献書誌] 佐藤弘幸: "操作された記憶"東京外国語大学論集. 62. 146-168 (2001)

  • [文献書誌] 安村直己: "歴史を書くことと読むこと"Quadrante. 3. 101-109 (2001)

  • [文献書誌] 増谷英樹: "アイヒマンの「ウィーン・モデル」"Quadrante. 4. (2002)

  • [文献書誌] 金七 紀男: "ドン・ルイス・ダ・クーニャのブラジル遷都計画-啓蒙主義者の「ポルトガル・ブラジル帝国」構想"ラテンアメリカ・モノグラフ. No.13. (2002)

  • [文献書誌] 工藤 光一: "「長期的持続」と「国民化の企図」-19世紀フランス農村における「国民祭典」をめぐって-"科学研究費補助金基盤研究(A)(2)「ヨーロッパの基層文化-フランスを中心に-」. 15-20 (2001)

  • [文献書誌] 篠原 琢: "どこから何をながめ、誰に向かって何を語るのか-チェコ社会の現在と歴史叙述-"東欧史研究. 23号. 100-107 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi