| 研究概要 |
1 昨年度に発掘調査を完了した岡山県吉備郡真備町二万大塚古墳について、整理作業を実施し,ほとんどの遺物の実測図作成とトレースを行い,成果報告会を開催して,他の研究者も含めて詳細な検討を実施した。
2 二万大塚古墳の周辺環境を復元するため、ハンドオーガーによるボーリング調査を実施した。
3 造り出し上から出土した埴輪や須恵器の詳細な位置や接合関係にもとづいて,地理情報システムを用いた検討を進め,遺物の元の位置や,円筒埴輪列の欠落の意味を推定するための研究を進めた。
4 二万大塚古墳をはじめとする古墳の評価について,一昨年12月に実施された考古学研究会岡山例会シンポジウムの「『雄略朝』期以後の吉備地域」を活字化する準備を進めた。このシンポジウムを通じて、「雄略朝」期の評価をめぐる理解の違いが明らかになった。
5 二万大塚古墳の発掘調査報告書の刊行に向けて、挿図のレイアウトをほぼ終了し、一部でトレースを開始した。報告書事実報告部分の本文の点検作業が8割方終了した。出土遺物について,デジタルカメラを用いて写真撮影を行ったほか、一部の遺物についてはX線撮影を実施した。本研究課題の主要な研究実績は、この報告書の中で公表されることになる。
6 二万大塚古墳の発掘調査成果を地域などに広く還元するため、図や写真を駆使したリーフレットを作成した。
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