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2002 年度 実績報告書

19世紀末英米文学における都市の表象に関する新歴史主義的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13410131
研究機関東京大学

研究代表者

HONES Sheila  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70206035)

研究分担者 丹治 陽子  横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (90188459)
丹治 愛  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90133686)
草光 俊雄  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90225136)
矢口 祐人  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00271700)
キーワード都市 / 田園 / 自然 / 地理学 / 自然主義
研究概要

本研究は、(1)時代を19世紀末にかぎって、アメリカおよびイギリスの都市の表象を新歴史主義的に分析するさいに参照すべき一次資料のリスト(歴史、文学、思想など学際的な)をつくり、(2)世紀末文学テクストを、同時代の他の歴史、思想資料などと読みあわせることで、英米の世紀末文学における都市の表象の新たな諸相をあきらかにしようとするものである。
研究の2年目にあたる本年は、昨年にひきつづいて、それぞれの担当者が(1)関連する第一次資料と二次資料の収集と読解をつづけながら、(2)予備的な論文をまとめ、お互いどうしのあいだで、あるいは内外の学会で成果を発表した。昨年は、Raymond Williams, The Country and the Cityのような基盤となる資料を共同で読むことが多かったが、今年はそれぞれ個別の主題ごとに資料を読んでいくことが多かった。そのかわりに、これまでの研究成果の発表をそれぞれが行ない、相互にコメントをしあうという形にした。
たとえば、シーラ・ホーンズは、F.Scott FitzgeraldのThe Great Gatsbyをとりあげ、そのなかで,場所と権力の構造とがいかなる相関的関係をもたされているかを明らかにし、そのような「倫理的地理学」の観点からアメリカの都市の表象を論じた。丹治愛は、E.M.ForsterのHowards Endをとりあげ、1880年代の都市論からはじまり、20世紀になって台頭してきた田園回帰的傾向の文化的コンテクストのなかにこの作品を置きながら、この時代の否定的都市イメージの系譜をたどった。さらに、丹治陽子は、Jack LondonのThe Call of the Wildをあつかい、都市と自然という二項対立的イメージをとりあげ、フランスとアメリカの自然主義文学において、自然の価値づけがどのように異なっているかを論じた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Sheila Hones: "What we can say about nature : Familiar geographies, science fiction, and popular physics"Lost in Space Geographies of Science Fiction(London Athlone Press). 1. 156-166 (2002)

  • [文献書誌] Sheila Hones: "Critical Geography and Critical Reading"International Conference of Critical Geography. 1. 95-100 (2002)

  • [文献書誌] 草光 俊雄: "2001年の歴史学会-回顧と展望-近代・一般"史学雑誌. 第11編第5号. 337-339 (2002)

  • [文献書誌] 草光 俊雄: "Yanagi Mureyoshi and the British Medievalist Tradition"Social and Cultural Perspective(Palgrave). Volume 5. 188-198 (2002)

  • [文献書誌] 丹治 愛: "文化研究としての言語態分析 エドワード朝イギリスにおける都市と田園"社会の言語態(東京大学出版会). 5. 231-251 (2002)

  • [文献書誌] 丹治 陽子: "外国人による日本論 進化論的イデオロギーとその破産"横浜国立大学教育人間科学部紀要II(人文科学). No.5. 45-58 (2002)

  • [文献書誌] 矢口 祐人: "ハワイの歴史と文化-悲劇と誇りのモザイク"中公新書. 250 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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