研究課題/領域番号 |
13430019
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
鵜飼 康東 関西大学, 総合情報学部, 教授 (70098101)
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研究分担者 |
須田 一幸 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (00171273)
貞廣 彰 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (50333133)
西本 秀樹 関西大学, 総合情報学部, 教授 (70164605)
武田 浩一 法政大学, 経済学部, 助教授 (40328919)
渡邊 真治 大阪府立大学, 総合科学部, 専任講師 (80254449)
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キーワード | IT投資 / 労働生産性 / マクロ経済モデル / ジャンプ・アップ・モデル / 日米比較 / ミクロ・データ |
研究概要 |
研究計画初年度である平成13年度は、最初に、関西大学天六学舎「情報システム投資研究室」(50.7平方メートル)の構内ネットワークの整備を関西大学大学院総合情報学研究科大学院生を研究協力者として行う作業から開始された。さらに、「情報システム投資研究室」サーバー、端末、および印刷機の電気容量増加に対応した電気工事を行った。また、URL<http://www. wisi. kutc. kansai-u. ac. jp>に研究情報を公開して、毎月更新をしている。 第2段階として、情報システムの研究傾向が、コンピュータ・ハードウェアおよび基本操作システムからネットワークへと大きく転換しつつある現状を踏まえて、多様な分野のIT専門家を招聰して討論を行った。日米産業連関表比較分析の篠崎彰彦(九州大学)、サイバー空間デザインの渡邊朗子(慶應義塾大学)、IT技術評論の古瀬幸弘、マクロ生産性分析の黒田昌裕(慶應義塾大学)である。 第3段階として、情報システム投資が経済に与える影響についての理論的枠組みを作成する作業を開始した。分析手法として、マクロ経済モデル、企業のミクロ経済モデル、および企業財務諸表の統計分析を採用した。 研究分担者の貞廣彰(早稲田大学)は総需要曲線と総供給曲線を用いた簡単なマクロ・モデルを用いて、非製造業部門のIT投資が進展し労働生産性の上昇が起これば、IT投資がさらに拡大し、総需要が低位均衡から上位均衡に飛躍する可能性を示した。貞廣彰自身はこの「ジャンプ・アップ・モデル」の実証的基礎が脆弱であることを指摘する段階にとどまっている。しかし、われわれは企業別ミクロ・データを収集して「ジャンプ・アップ・モデル」を実証する作業を現在継続中である。 このために、われわれは、財団法人日本経済研究所の「企業財務データバンク」および全国官報販売協会の「有価証券報告書総覧・CD-ROM」を購入した。
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