研究課題/領域番号 |
13430023
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
宮島 英昭 早稲田大学, 商学部, 教授 (60182028)
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研究分担者 |
中村 尚史 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (60262086)
粕谷 誠 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (40211841)
花井 俊介 早稲田大学, 商学部, 助教授 (70212149)
公文 蔵人 横浜国立大学, 経営学部, 講師 (30290993)
渡辺 純子 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (90261271)
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キーワード | 日本経済史 / 日本経営史 / 企業金融 / コーポレート・ガバナンス / 投資行動 / 資本構成 / 配当 / 役員賞与 |
研究概要 |
2002年度は、本プロジェクトの第2年度にあたり、来年度における本格的なアウトプット作成に先立ち、(1)戦前期の企業レベルのデータベースの完成と、(2)共同研究会を通じた分析枠組みの構築を行った。 データベースの対象としたのは、1900-43の日本における大企業(300社前後、時期により企業数は異なる)であり、作成されたデータセットは、(1)貸借対照表、(2)損益計算書、(3)利益金処分明細表、(4)株価、(5)大株主の構成、(6)役員の構成、等から構成される。戦前期に関しては、(1)-(6)の全体を扱った包括的なデータベースが存在せず、各社の営業報告書が統一的なフォーマットで公表されていない事実に鑑みれば、本データベースは将来的に極めて有用な学界の共有財産となろう。データベース作成作業は、主に早稲田大学ファイナンス研究所で行い、(1)-(3)および全体の統括を宮島が、(4)-(6)を花井が担当した。なお、現段階におけるデータベースの完成度は95%程度であり、2003年5月の完成を予定している。 また、研究会を月1回のペースで開催し、来年度以降の本格的な分析に先立ち、基礎となる分析枠組み、先行研究の把握をテーマとした共同研究を行った。具体的には、(1)欧米における最新の理論・実証研究両面を踏まえた、コーポレート・ガバナンス、企業金融、投資行動に関する分析枠組みの構築、(2)戦前期の各産業における企業金融、投資行動を扱った先行研究のサーベイ、の2点を課題とし、研究員間における問題意識の共有に努めた。なお、(1)を主に蟻川が担当し、(2)を粕谷(財閥)、公文(製糸)、中村(電力・鉄道)、渡辺(紡績)が分担した。また、この研究会に加え、11月29日には、法政大学から〓見誠良教授を招き、「19世紀末日米企業の資本構成」のタイトルで講演会を行った。この講演会は外部にも公開された。来年度は、各研究員の研究報告を中心として、引き続き月1回ペースで研究会を開催する予定である。
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