研究課題/領域番号 |
13430029
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
周佐 喜和 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (50216149)
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研究分担者 |
竹田 陽子 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (80319011)
山倉 健嗣 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (90126384)
鈴木 邦雄 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (30018048)
二神 枝保 横浜国立大学, 経営学部, 助教授 (10267429)
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キーワード | 地域開発 / 地域企業 / 環境マネジメント / グローバリゼーション / 情報技術 / 組織間関係 / 戦略的人的資源管理 |
研究概要 |
本研究は、経営学の立場から新しい地域開発マネジメントのモデル構築を行うことを目的として計画された。地域開発を複数産業・複数機能が集積される多機能・複合型開発と捉え、そのマネジメントのあり方を探求した。今年度は、第一に、文献レビューを中心に、地域開発の主体となるべき地場産業や地域密着型企業が抱えている問題点の洗い出しを行った。その結果、多くの地域では国内・海外企業との競争激化や、地域社会における高齢化の進展などで、経済的成果の落ち込みを経験していることが明らかになった。同時に、今日の地域開発では、経済的成果に加え、自然環境や杜会特性の維持・発展との両立が迫られ、いわゆる持続可能な(sustainable)開発が求められていることが明らかになった。その結果、本研究が想定するように、居住地、研究機関、公共施設、商業施設、工場、娯楽施設など多様な産業・機能が一体となった地域開発が求められていることが判明した。第二に、文献サーベイと訪間調査を併用して、日本国内(浜松地域など)と海外(台湾やイタリア)における地域企業や地域開発の事例研究に着手した。その結果、地域開発では多様な企業や組織を結び付ける組織間マネジメントの視点が重要であることが判明した。さらに、地域開発マネジメントにおける、地域における人材の育成や活用を明確な意図の下で行う戦略的人的資源管理、情報技術を積極的に活用した事業革新や企業革新、地域の自然環境に配慮したエコ・マネジメントの必要性、などが示された。ただし、今年度の研究で得られた地域開発マネジメントの断片的側面を本格的に体系化する作業は、次年度以降の課題として残された。
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