生産システムとしては CIM(コンピュータ統合生産システム)を取り上げ、特に多品種中少量生産を行う加工・組立フレキシブル生産システム(CNC・マシニングセンタ、産業用ロボット、マテハン機器などで構成される)について、研究対象とする生産システムの類型化を行った。特に、自動生産システムのハードウェア・メーカおよびソフトウェア・メーカ、さらにCIMを導入している工場を調査し、あわせて文献収集を実施した。そして、究対象とする企業について、加工・組立に関する各種データや、生産システムのハードウェアから取り出すデータについて調査した。そして、ITを援用したリアルタイム・シミュレーション・モデルと実際の生産システムとのインタラクションの度合いについては、分類整理し、体系化を試みた。生産実施のコントロールを評価するための評価尺度(機械や産業用ロボット、自動搬送車などの稼働率、在庫量、在庫費用、輸送費用、生産数量など)と、シミュレーション・システムの関係を体系化した。パーソナルコンピュータを用いて、上述のシミュレーション・モデルから得られる解析結果を詳細に検討し、インテリジェント・システムの枠組みを構築した。さらに、生産システムと流通システムの両者を考慮したシステムを対象として、IT・インターネットを活用したコンピュータネットワークシステムを実際に構築し、その有効性を確認した。この研究成果については、2002年5月に中国・北京で開催されるe-Businessに関する国際会議で発表予定である。
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