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2004 年度 実績報告書

大量生産体制の終焉と新しい生産システムの成立:流れ生産から定置式生産へ

研究課題

研究課題/領域番号 13430034
研究機関広島大学

研究代表者

野原 光  広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (40085999)

研究分担者 猿田 正機  中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
藤田 栄史  名古屋市立大学, 人文社会学部, 教授 (50110755)
浅生 卯一  東邦学園大学, 経営学部, 教授 (70281912)
キーワード生産システム / 流れ生産 / 製造技術者 / 完結工程 / ウデバラ / ベルト・コンベア / 変化・異常への対応 / カイゼン
研究概要

昨年度に引き続き、以下の観点から検討を深めた。第一に、20世紀初め以来の世界的な生産システムの進化の流れの中に、本研究を位置づけることである。第二に、生産システムの変化を、それを含んだ企業組織の変化、及び、インセンティブシステムの変化と結びつけることである。第三に、スウェーデンとの比較をするに当たって、よりマクロ的な経済社会システムの特徴と、生産システムの特徴を結びつけて理解することである。第四に今年度は新たに、現場における標準作業に加えて作業者がおこなう変化・異常への対応、カイゼン活動が、一般作業者、ベテラン、保全修理作業者、監督者、製造技術者の間で日本の場合、どのような分業と協業に基づいておこなわれているか、この点の調査研究に着手した。
こうした検討を続けながら、さらにキャノン長浜工場と中国の広州・中山に進出したキヤノン・中山工場の製造の仕組みと比較検討した。加えて、関東自動車東冨士工場の調査をおこなった。こうした調査研究を通じて、次第に幾つかの興味有る論点が浮かび上がってきている。第一は、スウェーデンのウデバラ工場でもともと、定置式生産のために開発された部品分類方法、部品供給の方法、教育訓練の方法等は、実はベルトコンベアによる流れ生産においても、かなりの程度適用可能なのではないかという点である。第二は、日本では、教育訓練においても、これまでそこで行われてきた伝統的な訓練の仕方に人を合わせるという方法を採っている。これに対して、ウデバラでは、労働主体の身体的、認知科学的特性、労働対象を構成する諸部品間の論理的な関連を研究して、その研究結果にあわせて、訓練方法を編成するというやり方である。いわば経験主義と科学主義の対比といえよう。また先の第四の論点にっいて、スウェーデンとの比較を念頭に置きつつ、日本の製造現場の分業のあり方について、研究を纏めて、社会政策学会に特別分科会を設置し、10月に学会報告をおこない、その後成果をさらに吟味して、二つの論文に纏めた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 職場の分業と「変化・異常への対応」2005

    • 著者名/発表者名
      中岡哲郎, 浅生卯一, 田村豊, 藤田栄史
    • 雑誌名

      名古屋市立大学人文社会学部研究紀要 第18号

      ページ: 1-51

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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