21世紀における知識ネットワークと企業モデルの相互進化

2002 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13430036
• 研究機関: 早稲田大学
• 研究代表者: 寺本 義也 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授 (30062178)
• 研究分担者: 秋澤 光 中央大学, 商学部, 助教授 (60328028) ; 高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
• キーワード: 知識ネットワーク / コーポレート・ガバナンス / ビジネスモデル / 相互進化 / 企業モデル / 知識共有

研究概要

多くの日本企業の業績不振が続く中で、改めてコーポレートガバナンスやビジネスモデルを含む企業モデルの構造的改革が求められている。こうした問題意識に基づいて、今年度は、日本企業に及び中国に駐在する日系企業における知識ネットワークと企業モデルに関する実証的な調査研究を行った。主な研究実績は次の通りである。
(1)コーポレートガバナンス・モデルの実態調査と分析の実施
東証一部上場企業を対象とした郵送法によるアンケート調査を実施した。その有効回答数は330社であり、回収率は22%であった。統計的な一次解析を終え、引き続き二次解析を実施し、その結果を取りまとめて出版した。
(2)日本企業の中国拠点の展開と国際的な知識ネットワークに関する現地調査の実施
今年度では本格的な研究調査実施が行い、近年、わが国企業の進出の著しい中国華東地域(上海市、江蘇省、浙江省)おける大学、その他の機関において日本企業の事業展開とマネジメントに関する関係者に対する聞き取り調査を実施した。
(3)日本企業のグローバル化の進度と現地子会社のマネジメントに関する実態調査の実施
日本企業のグローバル化に伴なう知識ネットワークの形成という観点から主要企業における親会社・子会社間の知識共有の状況と子会社マネジメントとの関係を分析した。

研究成果

• [文献書誌] 寺本 義也: "知的生産性の向上をどう進める"改善・提案2002春季号. 434. 19-20 (2002)
• [文献書誌] 寺本 義也: "知創経営を実現するナレッジ・ソリューションシステムの構築"知創白書2002「知創型人事システムに関する調査報告書」. 11-20 (2002)
• [文献書誌] 寺本 義也: "ナレッジイノベーションの意義と展望"オフィス・オートメーション学会、第44回全国大会予稿集. 5月. 167-171 (2002)
• [文献書誌] 寺本 義也: "グループ価値の最大化に向けて"ジェイアールイースト. 6月夏号. 25-30 (2002)
• [文献書誌] 寺本 義也: "活力ある企業の条件-戦略・組織・人材の革新"クオリティのひろば. 5. 1-32 (2002)
• [文献書誌] 寺本 義也: "プロダクトアウト力を磨け"日経情報ストラテジー. 127. 28-55 (2002)
• [文献書誌] 寺本 義也: "コーポレートガバナンスの再構築-日米の違いとわが国の方向"運輸と経済. 10月. 4-12 (2002)
• [文献書誌] 寺本 義也: "価値創造型組織の構築"労政時報. 12月. 18 (2002)
• [文献書誌] 高井 透: "知識統合の戦略的有効性と課題"経営行動研究年報. NO.11. 110-115 (2002)
• [文献書誌] 高井 透: "日本企業のグローバル知識共有と子会社マネジメント"桜美林大学産業研究所年報. 21号. 111-140 (2003)
• [文献書誌] 秋澤 光: "「場」が企業にもたらす逸脱の価値構造-感性哲学による経営学の「場の理論」についての再解釈"感性哲学. 2. 131-146 (2002)
• [文献書誌] 秋澤 光: "場とイデア-イデアを超える場の力"オフィスオートメーション 第44回全国大会予稿集. 25-28 (2002)
• [文献書誌] 寺本義也編著: "新版・日本企業のコーポレートガバナンス"生産性出版. 309 (2002)
• [文献書誌] 寺本義也監修: "MOT入門"日本能率協会マネジメントセンター. 341 (2002)
• [文献書誌] 寺本義也編: "「企業と情報化」現代経営学講座(第4巻)"八千代出版(印刷中). (2003)