研究分担者 |
斉藤 秀司 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50153804)
金銅 誠之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50186847)
宇沢 達 立教大学, 理学部, 助教授 (40232813)
向井 茂 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80115641)
斉藤 毅 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)
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研究概要 |
以前から引き続き研究を行っている,志村多様体と関係の深い非可換類体論においては以下の発展があった.代数体の整数論の古典的難問として知られるLeopoldt予想と非可換類体論との予期しない関係が発見された.その関係とは,総実代数体の場合に肥田晴三氏(UCLA)によるnearly ordinaryヘッケ環を考察すると,特別な場合の接空間の決定と,その体におけるLeopoldt予想が同値になると言うものである.従来,Leopoldt予想には超越数論を使ったアプローチしか知られていなかったため,今後岩沢理論と非可換類体論との関係が新たな分野を切り開くことが期待される.この結果については京都大学における談話会講演で発表したが,現在論文を作成中である.さらに,この仕事が金沢大学の森下昌紀氏の視点と関連することが明らかになりつつある.この視点とは,代数的整数論と実3次元多様体の中の絡み目に類似があると言うものである.今までの研究範囲を広げ,引き続き関連を調べたい. また,8月20日から24日まで飛騨高山において国際シンポジウム「保型形式とp-進表現」を開催した.藤原,および宇澤がorganizerである.海外から5名,全体で28名の参加者があり,数論,表現論双方の立場から研究発表がなされた.海外からの招聘等に本研究費を使用した.海外からの参加者はAnne-Marie Aubert(Ecole Normale Superieur),Don Blasius(UCLA),Jing-Song Huang(Hong Kong Science and Technology University),Jean-Pierre Labesse(Paris VII大),Dipendra Prasad(Harish-Chandra Research Institute)であり,数論,表現論にまたがる研究交流がなされた.
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