研究分担者 |
伊藤 達郎 金沢大学, 理学部, 教授 (90015909)
坂内 悦子 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (00253394)
宗政 昭弘 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (50219862)
原田 昌晃 山形大学, 理学部, 助教授 (90292408)
小関 道夫 山形大学, 理学部, 教授 (90087073)
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研究概要 |
この科研費のひとつの目的は研究集会の講演者旅費を援助することなどを通じて、日本の代数的組合せ論の発展に広く寄与することであった。この意味で、本年度は7月の第18回代数的組合せ論シンポジウム(千葉大学)、12月の京大数理解析研における研究集会「代数的組合せ論」(責任者:宗政昭弘)、2月の保型形式関連分野シンポジウム(浜松、責任者:伊吹山、坂内、斎藤・宮本)を主に支援した。また、台湾で開催された第1回EACAC(East Asian Conference on Algebra and Combinatorics)の日本からの講演者(分担者)旅費の援助にも充てた。 日本の代数的組合せ論は現在活発に研究が持続されており、アソシエーションスキーム、コード理論、デザイン理論において注目すべき研究が進展している。また、球面デザイン、スピンモデル、Terwilliger代数、モジュラー形式などとの関連性においても注目すべき研究が進展している。研究代表者の周辺での今年度の研究としては、次ぎの結果を得、論文として投稿した。GL(2n, q)/GL(n, q^2)はGelfand-pairを与えるがその置換表現の既約指標への分解を決定した(田中太初との共同研究)。実Grassmann空間上のコード、デザイン理論において、そのサイズの下限/上限を示し、そこで等号を満たすtight design/codesの概念を定義し、それらの存在問題を研究した(Bachoc, Coulangeonとの共同研究)。球面におけるtight designの存在問題t=4, 5, 7の時に未解決であったが、格子理論を応用することにより、多くの場合に非存在を示すことができ、いままでのいきづまりを打破した(B. Venkov, 宗政昭弘との共同研究)。また、アソシエーションスキーム、有限幾何、上半平面の有限版、モジュラー形式の有限版などの間の関連性などの研究に進展を見た。
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