研究分担者 |
山田 美枝子 金沢大学, 理学部, 教授 (70130226)
金子 昌信 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (70202017)
佐藤 榮一 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10112278)
田川 裕之 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (80283943)
落合 啓之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (90214163)
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研究概要 |
無限次元スーパー・リー環の中でも特に重要なクラスは(1)アフィン・スーパー・リー環(2)スーパー・コンフォーマル代数であるが,この両者は構造が著しく異なる。不変内積やWeyl群は,アフィン・スーパー・リー環の表現の研究のために基本的に重要な道具であるが,スーパー・コンフォーマル代数にはこれらが存在しない。そのために,スーパー・コンフォーマル代数の研究は難しく,その表現論を研究する上での有効な数学的な方法や理論は,これまで知られていなかった。 筆者はこの研究課題の研究協力者であるVictor G.Kac教授(マサチューセッツ工科大学)との共同研究により,Drinfeld-Sokolov reductionの量子化を用いてW代数を構成する方法を研究し,大きな進展を得た。すなわち,1.すべてのアフィン・スーパー・リー環とnilpotent元にassociateして,W代数を具体的に構成し,その構造を調べた。 2.すべての(これまでに知られている)スーパー・コンフォーマル代数はW代数として構成される。 3.W代数は,アフィン・スーパー・リー環からスーパー・コンフォーマル代数への"functor"であり,代数系の間の関係を与えるだけでなく,アフィン・スーパー・リー環の表現論をスーパー・コンフォーマル代数の表現論に移す。このfunctorialな関係を利用して,スーパー・コンフォーマル代数の表現論を研究し,自由場表現,指標公式,行列式公式などを導いた。 4.W代数のtwisted versionについても,同種の結果を得た。
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