研究分担者 |
木田 雅成 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20272057)
岡本 龍明 NTT, PF研, フェロー(研究職)
倉田 俊彦 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (40311899)
長尾 孝一 関東学院大学, 工学部, 講師 (00308321)
福田 隆 日本大学, 生産工学部, 助教授 (00181272)
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研究概要 |
アルゴリズムの解析や計算機実験により,加法鎖,岩澤不変量,楕円曲線,多項式環の素イデアル分解,超平面配置などに関して,別記した雑誌論文にある様な数論アルゴリズムや,それに関する多くの理論的成果を得られた. 日本応用数理学会「数論アルゴリズムとその応用」研究部会(JANT)の研究集会(第7回-第9回)を毎回約50名の参加者で開催し,その経過をhttp://ntw.e-one.uec.ac.jp/jant/で公表した.この成果として日本応用数理学会和文論文誌に,その特集号を組み,暗号理論などに関する産学公連携の研究の発展に貢献してきた. 数学ソフトウェア国際研究集会(ICMS2002)を,北京で2002年8月17日-19日に共同で開催した.そこでは,約110名の参加者と約60の講演が行われ,数論アルゴリズムと数論システムを含む,幅広い分野での貴重な研究交流がせれ,今後の発展の出発点となった. これらを通じて基本的な数論アルゴリズムの研究を深め,海外の従来のシステムの経験の調査・研究をしてきた.とりわけ数論システムPari/GPの創始者Cohen, H.との交流,数論システムKant/Kashの創始者で海外共同研究者でもあるPohst, M.の来日による共同研究の成果は,システム構築にとり重要な意義であった. 数論システムに関しては,ドイツで開発されてきたSIMATHを,2002年から引継いで開発を続けた.その詳しい経過はホームページhttp://simath.info/と,別記した雑誌論文に述べてある.今年度は,このシステムの64ビットプラットフォームへの実装に成功し,それを2003年1月9日にVer.4.6としてリリースした.また,数体の単数・類数計算方法の一つである,円楕円法CEMのパッケージ化に成功し,現在では三次体迄の実装ができている.これについても近々,新版をリリースする予定である.
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