研究分担者 |
中村 博昭 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60217883)
河澄 響矢 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30214646)
古田 幹雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50181459)
森吉 仁志 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00239708)
秋田 利之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30279252)
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研究概要 |
曲面の写像類群の構造と,リーマン面のモジュライ空間の幾何学について,主として位相幾何学の観点からの研究を行った.本年度に得られた結果を具体的に記すと,つぎのようになる. 1.研究代表者は,8月にStanford大学で開催された,「Topology of Moduli Spaces」と題する国際研究集会に参加し,これまでの成果を発表すると共に,多くの研究者と研究討論を行った.その結果,Getzler氏との討論でつぎのことが分かった.すなわち,シンプレクティック群の表現論とtrivalentグラフの不変量を用いてリーマン面のモジュライ空間のtautological代数を記述する,代表者と分担者の河澄氏との仕事を,puncturesが二個以上の場合に一般化すれば,Getzler氏が種数2で得ていた関係式を一般化するような関係式を得る可能性が大きい.現在,この方向で研究を続行中である. 2.分担者の古田は,研究協力者とともにゲージ理論を用いた3次元および4次元多様体の研究を進め,新しく導入した不変量の性質を詳しく調べた. 3.代表者とMillerによる,Mumford-Morita類の代数的独立性に関する定理について,曲面の有限位数の自己同型の幾何学的性質のみを用いた新しい証明が得られた(秋田-河澄-植村). 4.分担者の廣瀬は,スピン写像類群の表示と,その4次元トポロジーヘの興味深い応用を得た.
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