研究課題/領域番号 |
13440022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西田 吾郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00027377)
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研究分担者 |
中島 啓 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00201666)
河野 明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00093237)
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
田辺 理正 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20236665)
吉田 敬之 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40108973)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | コホモロジー群 / ホップ代数 / ホモトピー群 / カテゴリー |
研究概要 |
平成13年度の研究では主としてH.Millerによるユニタリー群の安定分解の精密化を考察した.ユニタリー群のホモロジーは奇数次元の生成元による外積代数である.Miller分解は外積ベクトルの次数による分解を空間レベルで行なったものである.一方、素数pでの局所理論ではAdams作用素の固有値分解に対応する分解が知られていた.今回の研究でこの2つの分解が同時に行えて、p-局所的にはより細かな分解が可能であることを示した.平成14年度はMittchell-Priddyのスペクトルのコホモロジーを、Steenrod代数上の加群として研究し、特に生成元の最小系が大変きれいな形で表わされることを見い出した.平成15年度の次の2つの研究を行なった。1つはスティーンロッド代数の構造について新しい見地からの解明を行なったことである。スティーンロッド代数のホップ代数構造はミルナーによって決定されており、正標数の体上の加法群の自己同型群と同型になる。この事実の本質的な解釈はこれまで知られていなかったが、乗法的なコホモロジー作用素の理論、対称群のコホモロジー群およびディクソン不変式を組み合わせることにより、ミルナーの結果のより概念的な別証を与えた。他の研究は、高次元のカテゴリーのホモトピー論的性質についてである。離散的なカテゴリーは分類空間を取ることにより、2次元以上のホモトピー群を持たない空間を与える。この古典的によく知られた対応を高次元の、特に2次元のカテゴリーについて拡張することを行なった。抽象的にはn次元の離散的なカテゴリーとn+1次元以上のホモトピー群が消えている空間にある種の関係があることが知られているが、この対応の幾何学的あるいは具体的なモデルは良く知られていなかった.しかしnが2の場合は幾何学的構成で強い意味のモノイダルな圏、つまり2次元の圏を構成できることが示された。
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