研究課題
有限体上定義される代数曲線におけるヤコビアン群の離散対数問題の困難さを安全性の根拠におく暗号のためのアルゴリズムを検討した。本研究は、3年間の期間が与えられているが、2年目の今年は、以下のような成果が得られた。1.一般の非特異曲線について、ヤコビアン群の位数を計算する方法を検討した。小標数有限体上定義される超楕円に関しては、従来Kedlayaの方法が効率のよいアルゴリズムになっている。本年度は、一般の非特異代数曲線について、三浦理論に基づいて、W-Mコホモロジーの基底を見出すことに成功した。2.一般の非特異曲線について、ヤコビアン群演算を高速に行なう方法を検討した。本年度は、三浦理論に基づいて、ヤコビアン群の位数の対数の2乗のオーダーの計算量でこの群演算が実現できることを示した。
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