研究課題
基盤研究(B)
本研究の目的は、離散対数問題を解くことの困難さに安全性の根拠をおく公開鍵暗号系、特に代数曲線暗号の安全性について検討することである。離散対数問題とは、有限巡回群Gの生成元αとαによって生成される元βに対して、β=α^xなる0【less than or equal】x【less than or equal】n-1を見出す問題である。ここで、nはGの位数である。もちろん、αとxからα^xを求めるのは容易だが、逆にαとα^xからxを求めるのは計算量的に困難である。本研究では、楕円曲線暗号もしくはそれを一般化した代数曲線暗号について(楕円曲線の集合⊆超楕円曲線の集合⊆代数曲線の集合)、離散対数問題を準指数時間以内で解く方法を見出す。この問題を一般的に解くことは難しいものと思われる。ただ、準指数時間以内で解ける代数曲線Gおよび体F_qの条件が新たに見出されれば、情報のセキュリティのための重要な指針となる。すなわち、以降その条件を避けるように代数曲線暗号が設計されるようになる。
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