研究概要 |
本研究は、不確実な情報を持っファジィ確率システムの数理構造に関する解析と最適停止門問題、決定理論、動的ゲーム論の応用研究を目的としている。本年度の主な研究成果は次の通りである。 1.不確実性環境下での決定過程の最適停止問題の評価基準の研究を行った。 2.不確実性の下での連続時間決定過程の解析と最適停止問題の応用研究を行った。 3.不確実性の下での動的停止ゲームの研究を行った。 4.1と2の応用として、金融工学でのオプションの価格付けの研究を行った。 5.多次元ファジイ数の順序づけの評価基準の研究を行った。 これらの研究成果は、国際学術雑誌Fuzzy Sets and System, Information Sciencesや共著の著書Soft Methods in Probability, Statistics and Data Analysis (Physica-Verlag, Springer, 2002年9月出版)に掲載されている。また、本研究成果は国内では、研究代表者と中神潤一教授(千葉大学)共同主催の研究集会「不確実性の下での数理的意思決定問題における理論と応用」(平成14年10月18日・19日、於千葉大学、発表件数19件、参加者27名)、京都大学数理解析研究所の研究集会、オペレーションズリサーチ学会、日本数学会において口頭発表を行い、また、国内外での国際学術会議MOPGP 2002(奈良),IPMU 2002(Annecy),OSSG 2002(Bedlew),IFORS 2002(Edinburgh),9BC(北京),SMPS 2002(Warsaw),KES 2002(Cream),ISDG 2002(Saint-Petersburg), NGRA 2002(Petrozavodsk), EJWSM 2002(Chamonix),FSKD 2002(Singapore)等において口頭発表を行った。 本年度は、ファジィ確率システムを基礎とした意思決定基準と応用研究に於いて研究成果が得ることができた。本研究に参加した研究者は、本研究の実施計画に基づき、それぞれ一定の成果を納め、研究論文や口頭発表を行っている。
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